メディア管理プロセスの動作の仕組み

メディア管理プロセスには、ボールト ポリシーの設定、テープ ボリュームの移動のスケジューリング、テープ ボリュームの選択、リテンション ポリシーの定義、ボールト サイクルの実行、および適切なロケーションへのメディアの移動が含まれます。

ボールト ポリシーおよびリテンション ポリシーを設定すると、ボールト ローテーション プロセスが開始されます。 バックアップ処理と同じ頻度で、ボールト サイクルを実行してください。 たとえば、データを毎日バックアップする場合、ボールト サイクルも毎日実行してください。 データを 1 週間に 1 回バックアップする場合は、1 週間に 1 回、バックアップ操作の後にボールト サイクルを実行します。

ボールト サイクル プロセスでは、テープ ボリューム セットのロケーション情報が更新されます。この情報には、ボールトへの移動またはテープ サービスへの移動が示されています。 プロセスを開始するには、メディア管理マネージャのツールバーの[ボールト サイクル]メニューから[開始]を選択します。 ボールト サイクルは、DOS プロンプトから ca_mmo -start または -startAll コマンドを実行して開始することもできます。

注: 

テープ ボリュームの移動およびロケーション情報の詳細なレポートを生成するには、[ボールト サイクルの開始]プロセスを実行します。 すでにテープ ボリュームが含まれているスロットと、ボールトされる新しいスロットが、共通のスケジュールで一緒のグループにまとめられます。 スケジュールの最初のローテーションが開始すると、有効期限条件に基づいて、テープ ボリューム セットがボールトおよびスロットに割り当てられます。 この処理中にスロットは自動的に作成され、テープ ボリュームは自動的にボールトされます。

最初のローテーションが完了すると、スケジュールの次のローテーションが処理され、すべてのローテーションが完了するまでスケジュール全体が処理されます。 さらに、メディア管理で生成されるレポートには、テープ ボリュームの現在の位置および移動先のデスティネーションが示されます。 これらのテープを手動で取り外したくない場合は、DOS プロンプトで ca_mmo -export コマンドを実行して、自動的にエクスポートすることができます。 メディア管理用のコマンド ライン ユーティリティの詳細については、「デバイス マネージャ」を参照してください。

[ボールト サイクルのシミュレート]コマンドを使用して、ボールト選択レポートを生成できます。 このコマンドを使用すると、実際にロケーション情報を更新せずに移動できるテープ ボリュームの数を常に予測できます。 ボールト選択レポートを電子メールで送信する場合は、システムがMicrosoft Exchangeを使用してAlertを送信するように設定されていることを確認して、[設定]メニューの[レポートをメールで送信する]オプションを有効にします。 Alert の設定の詳細については、「Alert マネージャの使い方」を参照してください。

ボールト サイクルで生成されるボールト元/先レポートには、テープ ボリューム セットの新/旧ロケーションが示されます。この情報を基にメディアの管理を行うことができます。 これらのレポートには、以下の情報が含まれます。

[ボールト元レポート]や[ボールト先レポート]を電子メールで送信する場合は、システムがMicrosoft Exchangeを使用してAlertを送信するように設定されていることを確認して、[設定]メニューの[レポートをメールで送信する]オプションを有効にします。 Alert の設定の詳細については、「Alert マネージャの使い方」を参照してください。

テープ ボリュームをメディア管理で管理している場合は、テープ サービスによって、テープ ボリュームのロケーション ステータスが OFF_SITE に更新されます。 メディア管理で管理中のテープ ボリュームが使用されないように、テープ ボリュームは自動的にチェック アウトされ、それを反映するために場所も更新されます。 ボールトされたすべてのテープ ボリュームのステータスはチェックアウトになるため、テープ ボリュームを取得するには、テープ ボリュームを使用する前にテープ サービスにチェックインする必要があります。