NEC CLUSTERPRO 環境での CA ARCserve Backup r12、r12.5、r15 から r16 へのアップグレード

このセクションでは、MSCS クラスタ対応環境で、最新のサービス パックを含む CA ARCserve Backup r12、r12.5、および r15 をこのリリースにアップグレードするために実行する必要がある手順について説明します。

始める前に、「以前のリリースからの CA ARCserve Backup のアップグレード」に記載されている情報を確認してください。

CA ARCserve Backup を NEC CLUSTERPRO 環境で r12/r12.5/r15 から r16 にアップグレードするときは、以下の手順に従ってクラスタ化されたバックアップ データを安全に保護する必要があります。 CA ARCserve Backup r12/r12.5/r15 をまだクラスタ環境で使用していない場合は、この手順を実行する必要はありません。 この手順では、NEC CLUSTERPRO クラスタ環境で CA ARCserve Backup r12/r12.5/r15 の以下のアップグレードを実行するシナリオをサポートしています。

このアップグレード手順では 2 ノード クラスタ環境を想定しており、ノード A は初期アクティブ ノードを、ノード B は初期パッシブ ノードを表しています。

以下の図は、アップグレード手順を示します。

プロセス図: NEC クラスタ環境での CA ARCserve Backup のアップグレード

NEC CLUSTERPRO 環境で CA ARCserve Backup を r12/r12.5/r15 から r16 にアップグレードする方法

ノード A:

  1. NEC Cluster Scripts を無効化して Registry Sync を削除します。 詳細については、「NEC クラスタ スクリプトでの CA ARCserve Backup の無効化」を参照してください。
  2. CA ARCserve Backup r12/r12.5/r15 のインストール ディレクトリ ファイルを一時的な場所にコピーします。

    CA ARCserve Backup r12/r12.5/r15 ファイルのバックアップ コピーが元のファイルとは別の場所に置かれます。

  3. CA ARCserve Backup r16 アップグレード インストールをノード A に対して実行します。 詳細については、「以前のリリースからの CA ARCserve Backup のアップグレード」を参照してください。

    CA ARCserve Backup r16 のアップグレードのインストールの場所は、r12/r12.5/r15 が現在インストールされている場所と同じである必要があります。

    ノード A の CA ARCserve Backup が r12/r12.5/r15 から r16 にアップグレードされます。 このときは新しい ARCserve クラスタ リソースをセットアップしないでください。

  4. アクティブ ノードをノード A からノード B へ、以下のように移動します。
    1. クラスタ マネージャにアクセスします。 [クラスタ マネージャ]ダイアログ ボックスが開きます。

      注: クラスタ マネージャは NEC のユーティリティで、NEC CLUSTERPRO をインストールしたサーバにインストールされています。 クラスタ マネージャは、[スタート]メニューの NEC ExpressCluster Server グループからアクセスします。 クラスタ マネージャから、クラスタに関連したほとんどの環境設定および管理タスクを実行できます。

    2. ARCserve サーバが展開されている NEC グループを選択して、対応する ARCserve クラスタ リソースを見つけてください。 各 ARCserve クラスタ リソースを右クリックし、ショートカット メニューの[グループの移動]を選択します。
      • クラスタにノードが 2 つしかない場合は、アクティブ ノードのステータスが自動的に初期アクティブ ノード(ノード A)から他方のノード(ノード B)に移り、ノード B がアクティブ ノードになってノード A がパッシブ ノードになります。
      • クラスタ内のノード数が 3 つ以上の場合は、ポップアップ画面が表示されて、アクティブ ステータスをどのノードに移動するかを選択できます。 移動先のノードを選択すると、指定したノードがアクティブ ノードになり、それまでに選択されていたノードがパッシブ ノードになります。 クラスタ内の各ノードでこの手順を繰り返します。

ノード B:

  1. CA ARCserve Backup r12/r12.5/r15 のインストール ディレクトリ ファイルを一時的な場所から最初の場所にコピーして戻します。

    CA ARCserve Backup r12/r12.5/r15 のファイルが最初の場所に戻ります。

  2. 以下のいずれかを行います。
  3. ノード B で CA ARCserve Backup r16 のアップグレード インストールを、ノード A で選択したのと同じ設定(ドメイン名、サーバ タイプ、インストール パス、インストールしたオプション)で実行します。 詳細については、「以前のリリースからの CA ARCserve Backup のアップグレード」を参照してください。
  4. NEC クラスタ スクリプトおよびレジストリ Sync を再構築します。 詳細については、「NEC クラスタ スクリプトでの CA ARCserve Backup の有効化」を参照してください。

    新規の NEC HA スクリプトが作成され、レジストリが同期化されます。

注: CA ARCserve Backup データベースの前回のバックアップの実行が本リリースへのアップグレード前である場合、CA ARCserve Backup は CA ARCserve Backup データベースのリカバリをサポートしません。 アップグレードの完了後に、できるだけ早く CA ARCserve Backup データベースをバックアップすることをお勧めします。 CA ARCserve Backup データベースのバックアップの詳細については、「管理者ガイド」を参照してください。

詳細情報:

クラスタ対応インストールおよびアップグレードの確認方法