ボリューム シャドウ コピー サービスのライタ オプション
ライタ レベルで設定したオプションは、現在選択しているライタのみに反映されます。また、これらは VSS バックアップのどのグローバル オプションよりも優先します。 グローバル VSS オプションの設定については、「ボリューム シャドウ コピー サービスのグローバル オプション」を参照してください。
特定のライタに対してオプションを設定するには、ソース ツリーの中でそのライタを右クリックし、ポップアップ メニューから[ライタ オプション]を選択します。
[ライタ オプション]ダイアログ ボックスで、以下のオプションを選択できます。
- [ライタ オプションを使用する] - このチェック ボックスをオンにすると、選択したライタのオプションがVSSバックアップ処理で使用され、このダイアログ ボックスの他のオプションも使用可能になります。
このチェック ボックスがオフの場合、[グローバル オプション]ダイアログ ボックスの[ボリューム シャドウ コピー サービス]タブで設定したオプションが使用されます。 グローバル VSS オプションについては、「ボリューム シャドウ コピー サービスのグローバル オプション」を参照してください。
- [転送可能なスナップショットを使用する] - 転送可能な VSS バックアップを作成します。 このチェック ボックスをオンにすると、使用可能なバックアップ方式はフル バックアップのみになります。
注: このチェック ボックスは、CA ARCserve Backup Enterprise Module の一部として Enterprise Option for VSS Hardware Snap-Shot がインストールされている場合にのみ使用できます。
- [バックアップ後にシャドウ コピーを保持する] -[転送可能なスナップショットを使用する]がオンの場合に使用できます。 このオプションがオンの場合、バックアップ後に CA ARCserve Backup によりシャドウ コピー ボリュームが削除されません。 シャドウ コピー ボリュームは転送可能なので、バックアップ後も保持することによって、ボリュームを別の用途で他のシステムにインポートすることができます。
- [バックアップ方式] ‐ 選択したライタのバックアップで使用するバックアップ方式を指定します。 以下のオプションから 1 つを選択します。
- [ジョブで選択されている方式を使用] ‐ バックアップ ジョブでは、バックアップ マネージャの[スケジュール]タブで指定したバックアップ方式が使用されます。
- [フル バックアップの使用] - データの最終変更日時に関係なく、選択したライタに関連付けられているすべてのファイルをバックアップします。
注: [転送可能なスナップショットを使用する]チェック ボックスをオンにしている場合、使用できるオプションは[フル バックアップの使用]のみです。
- [ログ バックアップの使用] - 選択したライタに関連付けられているログ ファイルのみをバックアップします。
- [コピー バックアップの使用] - ライタに含まれているすべてのファイルをバックアップしますが、CA ARCserve Backup はバックアップされたファイルにマークを付けません。 コピー バックアップは、既存の増分バックアップまたは差分バックアップを無駄にすることなくデータのフル バックアップを行う場合に使用します。
注: ライタによってはすべてのバックアップ方式がサポートされていないものもあります。 選択したバックアップ方式によって、CA ARCserve Backup の動作が異なります。 たとえば、ジョブ レベルで[増分]または[差分]が選択され、VSS の[グローバル オプション]ダイアログ ボックスでライタ レベルで[ジョブで選択されている方式を使用]オプションが設定された場合、フル バックアップが実行されます。 ただし、VSS の[グローバル オプション]ダイアログ ボックスでライタ レベルで[ログ バックアップの使用]オプションが設定され、ライタがログ バックアップをサポートしていない場合、バックアップは失敗します。
- [ライタに組み込まれたファイルをファイル システム バックアップで除外する] - ライタ コンポーネントに属しているファイルを、従来のファイル システムのバックアップから除外します。 このオプションには以下の利点があります。
- VSS によってすでにバックアップされているファイルのバックアップを回避できます。
- 従来のバックアップから一部のファイルが除外されるため、従来のバックアップで処理されるファイル数が減り、処理時間を短縮できます。
- グループとして処理するファイル(データベース アプリケーションに関連付けられたファイルなど)に関する問題が発生しないので、バックアップの成功率が向上します。 従来のバックアップには、ファイルをまとめて処理するメカニズムはありません。
- WMI ライタおよびイベント ログ ライタの場合は例外がありました。DR は VSS ライタ セッションで復旧できないため、DR の復旧では問題が存在します。
注: このオプションは、[転送可能なスナップショットを使用する]オプションがオンの場合は使用できません。
- [ライタで除外されたファイルをファイル システム バックアップで除外する]‐ ライタ コンポーネントによるバックアップから除外したファイルを、従来のファイル システムによるバックアップからも除外します。
- アプリケーションに関連付けられたファイルの中には、バックアップしてはならないファイルもあります(Windows のページ ファイルなど)。 各ライタは、関連付けられているアプリケーションにこのようなファイルが存在するかどうかを認識しています。 このオプションを選択すると、CA ARCserve Backup が従来のバックアップを実行する際に、この情報を利用できます。
- 注: このオプションは、[転送可能なスナップショットを使用する]オプションがオンの場合は使用できません。
- [ライタで 1 つ以上のコンポーネント ファイルのバックアップに失敗した場合、全体のライタ バックアップを中止する]‐ ライタのコンポーネントのいずれかのバックアップが失敗した場合に、選択したライタのバックアップを取り消します。 コンポーネントのバックアップは、そのコンポーネントに含まれるファイルが 1 つでも正常にバックアップされなかった場合に失敗します。
- このオプションを選択すると、ライタに関連付けられているコンポーネントの数に関係なく、ライタに関連付けられているすべてのファイルがバックアップされて初めてバックアップが成功したとみなされるように確実に設定できます。
注: このオプションは、[転送可能なスナップショットを使用する]オプションがオンの場合は使用できません。
詳細情報:
[ボリューム シャドウ コピー サービス]タブ