ca_recoverdb コマンドを使用した Arcserve Backup データベースの回復
バックアップ ジョブを実行するたびに、バックアップされたマシン、ディレクトリ、およびファイルの情報がArcserve Backupデータベースに記録されます。また、そのジョブに使用したメディアに関する情報も記録されます。これにより、ファイルをリストアする必要があるときに、簡単にそのファイルの場所を特定できます。データベース回復コマンド(ca_recoverdb)は自己プロテクト機能であり、Arcserve Backup データベースが失われた場合、そのデータベースを使用している Arcserve Backup ドメインによってバックアップされている場合にデータベースを回復できます。
ca_recoverdb ユーティリティは、ca_restore コマンドを起動して、データベース回復機能を実装します。ca_recoverdb ユーティリティは、Arcserve Backup データベースが SQL Server データベースか SQL Server 2014 Express Edition インスタンスかを自動的に判断し、ca_restore コマンドに適切なパラメータを提供します。
以下の動作に注意してください。
- Arcserve Backup データベースを回復した後に実行する最初のジョブは、ジョブ ステータス マネージャ上に、その Arcserve Backup データベースのリストア ジョブと同じジョブ ID で表示されます。Arcserve Backup のこの動作は、Arcserve Backup データベースがリストアされた後、その Arcserve Backup データベースのリストア ジョブに割り当てられたジョブ ID が失われるために発生します。
- ディスク ステージング環境で Arcserve Backup データベースをリストアする場合、Arcserve Backup では過去にステージング デバイスからパージされているデータをパージしようとする場合があります。警告メッセージが表示されますが、パージ ジョブは正常に完了します。
注: ca_recoverdb の構文およびオプションの詳細については、「構文」および「オプション」を参照してください。
クラスタ対応実装でのデータベースの回復
Arcserve Backup サーバをクラスタ対応に設定すると、すべての重要な Arcserve Backup ベース関連サービス(エージェント関連サービス以外)が適切なクラスタ サービス(MSCS または NEC CLUSTERPRO)によって監視されます。Arcserve Backup ベース関連のサービスが失敗するか、またはシャットダウンする必要がある場合は、クラスタ サービスは自動的にその再起動を行い、再起動に失敗するとフェールオーバをトリガします。このタスクを実行するには、Arcserve Backup サービスを停止する必要があります。ただし、クラスタ対応の環境では、まずはクラスタ サービスを手動で停止して、サービスのモニタが続行されないようにし、自動再起動またはフェールオーバが実行されないようにする必要があります。クラスタ サービスによって HA サービスのモニタリングを停止する方法については、「MSCS による HA サービス モニタリングの停止」または「NEC CLUSTERPRO/ExpressCluster による HA サービス モニタリングの停止」を参照してください。
クラスタ対応環境内で ca_recoverdb コマンドを使用して、Arcserve Backup データベースを回復するには、以下の手順を実行します。
- 以下の Arcserve Backup リソースをオフラインにします。
- Arcserve ASDB
- Arcserve HA
- Arcserve レジストリ
- SQL Server サービス(ARCSERVE_DB)を開始します。
- cstart.bat バッチ ファイルを使用して、すべての Arcserve Backup サービスを開始します。
- 注: cstart.bat バッチ ファイルは Arcserve Backup ホーム インストール ディレクトリに保存されています。
- ca_recoverdb.exe を実行します。
- 注: 詳細については、「構文」および「オプション」を参照してください。
- 以下の Arcserve Backup リソースをオンラインに戻します。
- Arcserve ASDB
- Arcserve HA
- Arcserve レジストリ