バックアップ マネージャのバックアップ メディア オプション
バックアップ マネージャのバックアップ メディア オプション
ジョブの環境設定中に、バックアップ ジョブに使用するメディアの上書き/追加ルールを指定できます。このセクションでは、バックアップを実行するにあたって最も目的に合った方法が選択できるよう、上書き/追加ルールについて説明します。
Arcserve Backup では、単一のテープに 20,000 までのセッションをバックアップでき、101 シーケンスまでの一連のスパン テープにバックアップできます。バックアップを計画する際にはこれらの制限を把握しておいてください。セッションが小さいと、すぐに 20000 セッションに到達してしまう可能性があります。バックアップの対象となるデータが大量にあると、各テープの容量次第ではすぐに 101 シーケンスを超えてしまうこともあります。[上書き - 同名のメディア、ブランク メディアのみ]オプションまたは[上書き - 同名のメディア、ブランク メディア、その他のメディア]オプションを選択しておけば、シーケンス番号が最大値の制限に達したとき、テープへのデータの追加が停止され、新しいテープ セットが開始されます。
ファイル システム デバイス(FSD)の場合は、1 つの FSD に最大 4,294,967,295 セッションまでバックアップできます。
65,535 を超えるセッションを含む FSD に、古いバージョンの Arcserve Backup データベース エージェントやアプリケーション エージェントをバックアップすると、ジョブが失敗する可能性があります。したがって、このようなデバイスでのジョブの失敗を回避するためには、古いバージョンの Arcserve Backup データベース エージェントやアプリケーション エージェントを本リリースにアップグレードする必要があります。
最初のバックアップ メディア
最初のバックアップ メディアとは、バックアップ ジョブを開始したときに使用するメディアのことです。これらのオプションは、最初のメディアに対する上書きルールを定めます。
注: [スケジュール]タブで[ローテーション スキーマを使用]オプションを選択すると、これらのオプションよりローテーションの規則が優先されます。
[メディアへの追加] - ジョブ セッションは、選択したメディアの末尾に追加されます。
[上書き - 同名のメディア、ブランク メディアのみ] - ドライブ内のメディアが、ジョブに使用するよう指定したテープである場合、またはブランク メディアである場合にのみ上書きします。どちらでもない場合、Arcserve Backup は特定のメディア名を指定するよう要求します。
[上書き - 同名のメディア、ブランク メディア、その他のメディア] - ドライブ内のどのメディアでも上書きします。このメディア オプションを選択すると、Arcserve Backup により、ドライブ内のメディアがジョブ設定の際に指定したものであるかどうかが確認されます。指定したメディアでない場合、Arcserve Backup によりブランク メディアであるかどうかが確認されます。ブランク メディアでもない場合、Arcserve Backup は、デバイスにセットされているメディアを再フォーマットし、そのメディアの先頭からファイルのバックアップを開始します。
[初回メディアのタイムアウト] - Arcserve Backup が、ジョブをキャンセルまたは別のメディアを選択する前にメディアに書き込みを試みる時間(分)です。
以下の点に注意してください。
デデュプリケーション デバイスは同名のメディアへの上書き をサポートしません。バックアップ ジョブは、[上書き - 同名メディア、ブランク メディアのみ] または[上書き - 同名のメディア、ブランク メディア、その他のメディア] が選択されている場合でも、常にデデュプリケーション デバイスに追加されます。
デデュプリケーション デバイスをフォーマットする場合は、Arcserve Backup マネージャを使用して手動でフォーマットします。
[追加]日数オプションがカスタム ジョブ オプションとして指定されているとき、Arcserve Backup は指定した[最初のバックアップ メディア]オプションを無視します。
追加のバックアップ メディア
複数のメディアが必要なジョブに対して指定するオプションで、最初以降のメディアに対する上書きルールを指定します。ジョブが別のメディアに継続して実行される場合は、Arcserve Backup が使用するメディアを指定する必要があります。
注: [スケジュール]タブで[ローテーション スキーマを使用]オプションを選択すると、ローテーションの規則がこれらのオプションで上書きされます。
[上書き - 同名のメディア、ブランク メディアのみ] - デバイス内のメディアが同じメディア名である場合(ただしメディア ID は異なる)、またはブランク メディアである場合のみ、上書きします。Arcserve Backup は、ジョブの最初のメディアの名前と ID を記憶しています。ジョブに継続用のメディアが必要になると、Arcserve Backup は新しいメディアが同じ名前(ただしメディア ID は異なる)か、またはブランク メディアであるかをチェックします。メディアIDが違っている場合、Arcserve Backup によって最初のメディアと同じ名前およびIDで、そのメディアが再フォーマットされます。シーケンス番号が変更されます。
注: 名前だけに基づいてメディアを上書きするには、[名前のみを使用してメディアを識別する]オプションを選択します。
[上書き - 同名のメディア、ブランク メディア、その他のメディア] - デバイス内のどのメディアでも上書きします(ただし、メディア ID が最初のメディアの ID と異なっている場合)。同じ名前のメディアではなく、またブランクのメディアでもない場合、Arcserve Backup はドライブにセットされているメディアを再フォーマットし、その先頭からバックアップを開始します。これ以降のメディアは、すべて最初のメディアと同じ名前と ID を使用して、再フォーマットされます。シーケンス番号のみが変更されます。
注: 名前だけに基づいてメディアを上書きするには、[名前のみを使用してメディアを識別する]オプションを選択します。
[追加メディアのタイムアウト] -- Arcserve Backup は、ここで指定した時間(分)、同じメディアまたは別のメディアへのバックアップ データの書き込みを試行、またはジョブのキャンセルを待機し、時間に達すると処理を停止します。
名前のみを使用してメディアを識別する
Arcserve Backup では、メディアのIDまたはシーケンス番号に関係なく、[デスティネーション]タブの[メディア]テキスト ボックスで名前を指定した任意のメディアに書き込むことができます。このオプションは、特定のメディアで上書きジョブを繰り返し実行し、そのジョブについて毎回同じメディアが使用されるようにする場合に役立ちます。
このオプションが有効でない場合、バックアップ ジョブが 2 回目に実行されたときに、一部の識別情報が変更されていて、Arcserve Backup が元のテープを見つけられない場合があります。しかし、このオプションを有効にすると、Arcserve Backup はメディアのその他の識別情報に関係なく、単純に[メディア]テキスト ボックスに指定された名前を持つメディアを探して使用します。
注: テープ ライブラリ内の複数のメディアが同じ名前を持つ場合、Arcserve Backup は、指定された名前と一致するデバイス グループ内の最初のメディアを使用します。そのため、1 回だけの上書きを実行するためにこのオプションを使用することはお勧めしません。
Copyright © 2014-2019. All rights reserved.