テープ ステージング バックアップの仕組み
Backup to Tape to Tape とは、テープ ライブラリまたは仮想テープ ライブラリへのデータをバックアップし、別のテープ ライブラリまたは他の種類のデバイスにデータをコピーできるデータ保護ソリューションです。マイグレーションとも呼ばれるコピー処理は、ユーザが指定したコピー ポリシーにより制御されます。
Backup to Tape to Tape (B2T2T)は 2 段階のバックアップ処理です。
- バックアップ プロセス -- Arcserve Backup によって、ソースからステージング場所にデータがバックアップされます。ステージング場所は、テープ ライブラリまたは仮想テープ ライブラリ(VTL)です。
- コピー プロセス -- Arcserve Backup によって、バックアップ データがステージング場所から最終デスティネーション メディアにコピーまたはマイグレートされます。最終デスティネーションはテープ メディアです。
以下の図は、ソースから最初の段階であるテープ ライブラリ(または仮想テープ ライブラリ)および最終デスティネーションへのデータの流れを示します。
注: Arcserve Backup では、マルチ ストリーミングを使用して、最大 32 個のデータ ストリームを転送することができます。複数のストリームを使用してデータをバックアップし、3 つ以上のバックアップ データ ストリームを転送するには、Arcserve Backup Enterprise Module のライセンスを登録する必要があります。
Backup to Tape to Tape (B2T2T)を使用してデータを保護する場合、テープ経由のテープへのバックアップ処理は以下の 2 つのフェーズで構成されます。
バックアップ フェーズ
Arcserve Backup では、ユーザが指定したポリシーに基づいて、最初の段階でデータをソースからテープにバックアップします。
- バックアップ ジョブには、フル バックアップ、増分バックアップ、差分バックアップがあります。
- バックアップ ジョブ中、グローバル オプション、メディア選択のルール、メディア プールの使用効率、ローテーション ルール、 GFS ローテーション ルール、アラート メッセージ、エクスポート オプションなどは、テープに直接バックアップする手順と同一です。
- 注: さまざまなグローバル バックアップ オプションは、バックアップ フェーズ操作には適用しません。
- マルチプレキシングおよびマルチ ストリーミングを使用してデータを最初の段階のメディアに転送して保存することができます。
- 注: [マルチプレキング]オプションは、ファイル システム デバイスを除く、すべてのテープ デバイスへのバックアップ処理に使用できます。[マルチプレキング]オプションは、複数のドライブを含むテープ ライブラリへのバックアップ処理に使用できます。
コピー フェーズ
Arcserve Backup は、ユーザが指定したポリシーに基づいて、最初の段階から最終デスティネーションにデータをコピーします。
- Arcserve Backup では、1 度に 1 つのセッションのデータを最初の段階のメディアから最終デスディネーション メディアにコピーします。複数のセッションを同時に 1 つのテープにコピーすることはできません。
- データを複数の最初の段階のメディアから 1 つの最終デスティネーション メディアにコピーする必要がある場合は、Arcserve Backup はすべてのセッションが最終デスティネーション メディアにコピーされるまで各セッションを連続してコピーします。
- 別々のジョブに関連付けられている Arcserve Backup セッションは、マイグレーション中に統合することができます。この機能を有効にするには、統合オプションを使用します。
- データを最終デスティネーションにコピーする処理中にハードウェア エラーが発生した場合は、ジョブが停止して Arcserve Backup はホールド状態のメークアップ ジョブを作成します。ハードウェアのエラーを修正した後で、ジョブのステータスをレディにすると、ジョブが再開されます。
詳細情報:
テープ ステージングを使用してバックアップ処理を管理する方法