テープ エンジンのパフォーマンス向上のための仮想メモリ割り当ての増加
テープ エンジンは、データのバックアップ、リストア、回復に関するすべてのジョブを制御する Arcserve Backup コンポーネントです。大規模なバックアップ環境では、以下のような条件においてテープ エンジンのパフォーマンスに悪影響がある場合があります。
- 同時実行されているバックアップ ジョブが多数ある。
- デデュプリケーションを使用するバックアップ ジョブが多数ある(同時実行の場合もそうでない場合も)。
- 多数のストリームが指定されたマルチ ストリーミング ジョブ、マルチプレキシング ジョブ、またはその両方が同時実行されている。
テープ エンジンのパフォーマンス低下は、オペレーティング システムによってアプリケーションに割り当てられている仮想メモリの量が原因である場合があります。デフォルトでは、Windows 32 ビット オペレーティング システムは、アプリケーション用に 2GB の仮想メモリを割り当てます。32 ビット オペレーティング システムでのこのデフォルト割り当てでは、3 GB 以上の RAM を持つコンピュータがすべての RAM を使用できない可能性があります。
注: Windows 64 ビット オペレーティング システムでは、仮想メモリを 4GB まで割り当てることができます。
Windows オペレーティング システムでは、アプリケーションに割り当てる仮想メモリの量を増加させることができます。大規模なバックアップ環境で、お使いのバックアップ サーバのパフォーマンスが低い場合、アプリケーションに利用できる仮想メモリの量を増加させてテープ エンジンのパフォーマンスを向上させることができます。
注: 仮想メモリを増加させるのは、Windows 32 ビット オペレーティング システムがインストールされ、2.5 GB 以上の RAM を持つバックアップ サーバのみにしてください。
以下のセクションでは、Windows Server 2003 と Windows Server 2008 の 32 ビット版を実行するコンピュータで仮想メモリの割り当てを増加させる方法について説明します。
32 ビット Windows Server 2003 システムで仮想メモリの割り当てを増加させる方法
- デスクトップから[マイ コンピュータ]を右クリックして、ポップアップ メニューの[プロパティ]を選択します。
- [システムのプロパティ]ダイアログ ボックスが表示されます。
- [システムのプロパティ]ダイアログ ボックスの[詳細設定]タブをクリックします。
- 詳細設定のプロパティが表示されます。
- [起動と回復]の[設定]をクリックします。
- [起動と回復]ダイアログ ボックスが表示されます。
- [起動と回復]ダイアログ ボックスで、[起動システム]の[編集]をクリックします。
- Windows の boot.ini ファイルがメモ帳で開きます。
- 以下のように、[operating systems]の起動文字列の最後に「/3GB」を追加します。
- メモ帳を閉じます。
- 変更を保存するかどうか尋ねられたら、[はい]をクリックします。
- 開いているダイアログ ボックスをすべて閉じて、コンピュータを再起動します。
[operating systems]
multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1)\WINDOWS="Windows Server 2003, Enterprise" /noexecute=optout /fastdetect switch: /3GB
32 ビット Windows Server 2008 システムで仮想メモリの割り当てを増加させる方法
- コマンド プロンプトを開きます。
- コマンド プロンプトで以下のコマンドを実行します。
- コマンドの実行後、コンピュータを再起動します。
BCDEDIT /Set IncreaseUserVa 3072