Arcserve データベース回復ウィザードを使用した Arcserve Backup データベースの回復
Arcserve データベース回復ウィザードは自己プロテクト ユーティリティであり、障害が発生した Arcserve Backup データベースが、そのデータベースを使用している Arcserve Backup ドメインによってバックアップされている場合にデータベースを回復できます。ウィザードを使用して、最近のフル バックアップまたは差分バックアップからデータベースを回復できます。また、バックアップ サーバに接続されたデバイスに保存されているフル バックアップ セッションからデータベースを回復できます。
重要: Arcserve データベース回復ウィザードでは、別の Arcserve Backup ドメインの中でバックアップおよび使用されていた Arcserve Backup データベースは回復できません。
Arcserve データベース回復ウィザードを使用する場合は、お使いのシステムが以下の前提条件を満たしていることを確認してください。
- Agent for Arcserve Database が、Arcserve Backup データベースをホストしているコンピュータにインストールされている。
- ユーザが、Arcserve Backup データベースをホストしているコンピュータに対して、(ローカル管理者または管理グループのユーザとして)管理者権限のある Windows アカウントを有している。
- プライマリ バックアップ サーバまたはスタンドアロン バックアップ サーバ上でこのウィザードを実行する。
- テープ エンジンが Arcserve Backup サーバ上で実行中である。
- Arcserve Backup マネージャ コンソールが Arcserve Backup サーバ上で実行中ではない。
- Arcserve Backup サーバ環境設定ウィザードが Arcserve Backup サーバ上で実行中ではない。
Arcserve Backup サーバをクラスタ対応に設定すると、すべての重要な Arcserve Backup ベース関連サービス(エージェント関連サービス以外)が適切なクラスタ サービス(MSCS または NEC CLUSTERPRO)によって監視されます。Arcserve Backup ベース関連のサービスが失敗するか、またはシャットダウンする必要がある場合は、クラスタ サービスは自動的にその再起動を行い、再起動に失敗するとフェールオーバをトリガします。このタスクを実行するには、Arcserve Backup サービスを停止する必要があります。ただし、クラスタ対応の環境では、まずはクラスタ サービスを手動で停止して、サービスのモニタが続行されないようにし、自動再起動またはフェールオーバが実行されないようにする必要があります。クラスタ サービスによって HA サービスのモニタリングを停止する方法については、「MSCS による HA サービス モニタリングの停止」または「NEC CLUSTERPRO/ExpressCluster による HA サービス モニタリングの停止」を参照してください。
Arcserve データベース回復ウィザードを使用した Arcserve Backup データベースの回復方法
注: Arcserve Backup サーバがクラスタ対応に設定されていない場合は、手順 4 から開始します。
- Arcserve Backup サーバがクラスタ対応に設定されている場合は、以下の Arcserve Backup リソースをオフラインにします。
- Arcserve ASDB
- Arcserve HA
- Arcserve レジストリ
- Arcserve Backup サーバがクラスタ対応に設定されている場合、SQL Server サービス(ARCSERVE_DB)および Arcserve Backup データベース エンジンを開始します。
- Windows の[スタート]メニューから、[スタート]-[プログラム]-[Arcserve]-[Arcserve Backup]-[データベース回復ウィザード]の順に選択します。
- [認証]ダイアログ ボックスが開きます。
- 以下のシナリオに従い、サーバへのログインに必要な認証情報を指定します。
- Microsoft SQL Server または Microsoft SQL Server Express Edition が Arcserve Backup と同じコンピュータにインストールされている -- Arcserve Backup サーバの Windows ドメイン アカウントおよびパスワードを指定します。
- Microsoft SQL Server がリモート サーバにインストールされている -- Microsoft SQL Server データベースをホストしているサーバの Windows ドメイン アカウントおよびパスワードを指定します。
- SQL Server 認証を使用している -- [SQL Server 認証]をクリックし、SQL Server データベースへのログインに必要なログイン ID とパスワードを指定します。
- [次へ]をクリックします。
- [リストア ポイント]ダイアログ ボックスが表示されます。
- 注: [caroot 認証]ダイアログ ボックスは、Windows アカウントを使用して Arcserve Backup にログインし、Arcserve データベース回復ウィザードを開始した場合にのみ開きます。[caroot 認証]ダイアログ ボックスで、[caroot パスワード]フィールドにパスワードを入力し、[OK]をクリックします。
- [リストア ポイント]ダイアログ ボックスは、Arcserve Backup データベース バックアップ ログ ファイルから利用可能なバックアップ セッションに関する情報を取得します。
- その他のバックアップ セッションを取得するには、[その他の復旧ポイント]をクリックします。
- [メディアのスキャン]ダイアログ ボックスが開きます。
- [リストア ポイント]ダイアログ ボックスに現在表示されているセッションを使用して Arcserve Backup データベースを回復するには、回復するセッションを選択し、[次へ]をクリックして手順 8 に進みます。
- [メディアのスキャン]ダイアログ ボックスで、以下の手順を実行します。
- バックアップ サーバを指定し、[接続]をクリックします。
- 指定したサーバに接続されたデバイスが、デバイス リストに表示されます。
- バックアップ デバイスを指定し、[スキャン]をクリックします。
- 指定したバックアップ デバイス上に保存された利用可能な復旧ポイントが、リスト表示されます。
- 復旧するセッションを指定し、[リストに追加]をクリックします。
- 指定した復旧ポイントが、選択された復旧ポイントのリストに表示されます。
- 注: その他の復旧ポイントを取得するには、別のデバイスを選択し、手順 b および c を繰り返します。
- その他のオプション
- イジェクト -- デバイスから、テープおよびリムーバブル ハード ディスク(RDX)メディアをイジェクトします。
- 更新 -- バックアップ デバイス リストを更新します。デバイスに新しいテープまたは RDX メディアを挿入した後、[更新] をクリックする必要があります。
注: このオプションは、スタンドアロン テープ ドライブおよび RDX メディア デバイス上でのみ機能します。
- 注: バックアップ セッションが複数のメディアにわたる場合、関連メディアを挿入するようにウィザードから要求されます。
- [OK]をクリックします。
- [リストア ポイント]ダイアログ ボックスが表示されます。
- [リストア ポイント]ダイアログ ボックスで、リストアするセッションを選択し、[次へ]をクリックします。
- 指定したセッションが暗号化されているか、パスワード保護されている場合、[セッション パスワード]ダイアログ ボックスが開きます。
- [セッション パスワード]ダイアログ ボックスの[パスワード]フィールドにパスワードを入力し、[OK]をクリックします。
- [Arcserve データベースの回復]ダイアログ ボックスが開き、回復処理が開始されます。
- 注:Arcserve [ データベースの回復]ダイアログ ボックスの[メッセージ]フィールドには、回復の結果に関する重要な情報が含まれています。回復に関する詳細情報を表示するには、以下のログ ファイルを参照します。
- 回復が完了したら、[完了]ボタンをクリックします。
- Arcserve Backup データベース回復ウィザードは Arcserve Backup データベースを回復し、必要な Arcserve Backup サービスおよびエンジンをすべて再起動します。
- Arcserve Backup サーバがクラスタ対応に設定されている場合は、以下の Arcserve Backup リソースをオンラインに戻します。
- Arcserve ASDB
- Arcserve HA
- Arcserve レジストリ
重要:正しいセッション パスワードを指定する機会は 3 回与えられます。正しいパスワードの入力に 3 回失敗すると、回復は失敗します。その場合は、[戻る]をクリックして手順 5 を繰り返し、別の復旧ポイントを指定します。
ARCSERVE_HOME\Log\ASrecoveryDB.log