フル システム ハイ アベイラビリティ シナリオの実行
実稼働のデータ セットが非常に大きく、WAN リンクのスループットが十分でないために必要な時間内にすべてのデータ セットを同期できない場合、このオフライン同期方法を使用します。
このオフライン同期のプロセスでは、マスタ サーバのルート ディレクトリに存在するボリュームの VSS スナップショットを作成します。デフォルトでは、Arcserve RHA は、ルート ディレクトリを RHA エンジンがインストールされた場所(C:\ ドライブなど)にマウントします。以下の例は、オフライン同期プロセスが実行される場合の VSS スナップショット ファイルの場所を示します。
C:\OfflineSyncMountPoint\<scenarioID>\E_volume
レプリカ サーバ用に、外部デバイスからターゲットのルート ディレクトリにレプリケートするための別のファイル サーバ DR シナリオを作成します。たとえば、レプリカ サーバ上の E:\Data です。必要に応じて、マスタのマウントされたスナップショット ボリュームから、Robocopy (Robust File Copy)、通常のファイル コピー、またはその他のコピー方法を使用してコピーを実行できます。その後、ドライブの転送後に、外部ドライブからレプリカ サーバのターゲット フォルダにデータを手動でコピーします。
以下の手順に従います。
- 通常の方法でシナリオを設定します。
- シナリオ作成ウィザードの最後の手順で、[今すぐ実行]をクリックしないでください。代わりに、[終了]をクリックします。
- マネージャから、[実行]をクリックします。[実行]ダイアログボックスが表示されます。
- [オフライン同期]を選択し[OK]をクリックします。
- マスタ ボリュームは VSS を生成します。データは C:\OfflineSyncMountPoint\<シナリオ ID>\ にあります。
- レプリカ上にディスク ボリュームが生成され、<インストール パス>\Engine\vm\<シナリオ ID>\<ボリューム ID> としてマウントされます。
- マスタからレプリカ マウント ポイントにすべてのデータをコピーする必要があります。マスタ上で作成された VSS パスからのデータを、外部デバイスまたは光学メディア(DVD-R、CD-R)にコピーします。外部メディアをレプリカ サーバに物理的に移動します。
- 外部メディアに保存されたデータをレプリカ サーバ上の正しいルート ディレクトリにコピーします。
- ファイルのコピー後に、[ツール]-[オフライン同期管理]をクリックして、[オフライン同期管理]ダイアログ ボックスを開きます。
- [同一サイズ/タイムスタンプのファイルを無視]チェック ボックスをオン/オフにして、[OK]をクリックします。
- ブロック レベル同期が開始すると、イベントがイベント コンソールに表示されます。プロセスが完了すると、同期ステータスが「レプリケーション」に変わります。オフライン同期中にレプリカ上のスプールにキャッシュされた変更は、すべてレプリカにコミットされ、スプールからは削除されます。
シナリオが開始した後、イベント コンソールにデータへのパスが表示されるので、それを参照して手動コピーを実行します。Arcserve RHA は VSS スナップショットを取るので、実データ セットに影響を及ぼすことなくデータをコピーすることができます。
注: ws_rep.cfg 内の SnapshotStorageVolume 値を設定して、ルート ボリュームをカスタマイズできます。
移動中、実データ セットはソース データ内のすべての変更をレプリカ スプールにキャッシュします。
xcopy や fastcopy などのコピー ユーティリティを使用して、マスタ サーバのすべてのファイルおよびフォルダを OfflineSyncMountPoint フォルダからレプリカ フォルダ <インストール パス>\Engine\vm\<シナリオ ID>\<ボリューム> にコピーします。
xcopy [Source] [Destination] /E /C /H /R