コントロール サービス シナリオの説明
コントロール サービスは Arcserve RHA の操作の単一制御ポイントとして機能し、既存のシナリオの全データが格納されています。1 つの Arcserve RHA シナリオ システムで、1 つのコントロール サービスがすべてのシナリオ関連タスクを管理します。また、コントロール サービスに接続されたマネージャを使用して Arcserve RHA アクティビティをモニタできます。コントロール サービスが停止しても、シナリオの機能は影響を受けません。ただし、この間、シナリオの状態や操作を制御、管理、モニタすることはできません。コントロール サービスのデータを失ったり、シナリオを管理およびモニタできなくなった場合に対処するため、Arcserve RHA では、レプリケーションおよび HA のコントロール サービス シナリオを用意しています。この 2 つのシナリオを用いると、サポートされている他のアプリケーションの場合と同じ方法で、コントロール サービスのデータと機能を保護できます。
Arcserve RHA では、コントロール サービス データをレプリケートし、レプリケートされたデータをレプリカ ホストに保存できます。これを実行するには、レプリケーション コントロール サービス シナリオを作成する必要があります。レプリケーション シナリオでは、[リワインド]オプションを有効化し、必要に応じて、消失したコントロール サービス データを復旧することもできます。
さらに、Arcserve RHA では、コントロール サービスに HA ソリューションを適用できます。つまり、アクティブ コントロール サービスが停止した場合、アクティブ コントロール サービスとスタンバイ コントロール サービスの間で役割を切り替え、スタンバイ コントロール サービスをアクティブにすることができます。2 つのコントロール サービスの役割をスイッチオーバーおよびスイッチバックするには、HA コントロール サービス シナリオを作成する必要があります。
重要:レプリケーション コントロール サービス シナリオを実行している場合、もう 1 つのコントロール サービスを使用してシナリオ関連のタスクを管理することはできません。最初のコントロール サービスが停止した場合にもう 1 つのコントロール サービスを使用するには、2 つのコントロール サービスを、1 つはアクティブ コントロール サービスとして、もう 1 つはスタンバイ コントロール サービスとしてインストールする必要があります。また、2 つのエンジンを各コントロール サービス用にインストールし、それが実行されているかどうかを検証する作業も必要になります。HA コントロール サービス シナリオを作成して実行できるようになるのは、この作業を行った後です。
Arcserve RHA コントロール サービスのレプリケーション シナリオおよび HA シナリオの作成は、アプリケーション サーバとデータベース サーバのレプリケーション シナリオおよび HA シナリオの作成と同様に行います。両方ともシナリオ作成ウィザードを使用して、段階的に同じ手順を実行します。ただし、Arcserve RHA コントロール サービスのレプリケーション シナリオと HA シナリオの作成には、以下のようにいくつかの違いがあります。
- [レプリケーション シナリオと HA シナリオ]コントロール サービスあたりシナリオを 1 つのみ実行します - 特定のコントロール サービスに対して、一度に 1 つのコントロール サービス シナリオしか実行できません。
- [レプリケーション シナリオと HA シナリオ]特別なライセンスは必要ありません - コントロール サービス シナリオ(レプリケーションまたは HA)を作成するために特別のライセンスは必要ありません。ただし、コントロール サービス シナリオを作成する前に、Arcserve RHA 製品を登録する必要があります。
- [レプリケーション シナリオと HA シナリオ]マスタの詳細は変更できません - マスタ ホストとレプリカ ホストの IP アドレス/ホスト名を入力するシナリオ作成ウィザードの[マスタおよびレプリカ ホスト]ページで、マスタ ホストの詳細はシステムによって自動的に入力され、変更することはできません。ウィザードに表示されるマスタ コントロール サービスの詳細は、コントロール サービスを概要ページに接続するために Web ブラウザで入力したものです。
- [HA シナリオ]レプリケーションからコントロール サービスの項目を除外することはできません - シナリオ作成ウィザードの[マスタ環境設定]ページに表示される自動検出の結果は読み取り専用です。レプリケーション プロセスからコントロール サービスの項目を除外することはできません。
- [HA シナリオ]IP 移動リダイレクション方式は使用できません - 使用できるネットワーク トラフィック リダイレクション方式は、[DNS リダイレクト]と[コンピュータ名の切り替え]の 2 つのみです。[IP 移動]リダイレクション方式は使用できません。
- [HA シナリオ]自動スイッチオーバーと自動リバース レプリケーションを無効にすることはできません - マスタが停止している場合のスイッチオーバーの自動開始、およびバックワード シナリオの自動開始を無効にすることはできません。したがって、ウィザードの[スイッチオーバーとリバース レプリケーションの開始]ページおよび対応するプロパティは表示されないか、または無効になっているかのいずれかです。ただし、標準ツールバーの[スイッチオーバーの実行 ]ボタンを使用すると、スイッチオーバーとスイッチバックを手動で開始できます。
- [HA シナリオ]コントロール サービスの HA シナリオを作成するには、2 つのコントロール サービスをインストールする必要があります。1 つはアクティブ コントロール サービスとして機能する必要があり、もう 1 つはスタンバイ コントロール サービスとして機能する必要があります。詳細については、「Arcserve RHA インストール ガイド」を参照してください。
方法の説明
- レプリケーション コントロール サービスのシナリオを作成するには、上記の条件と共に「ファイル サーバ レプリケーション シナリオの作成」の手順を使用します。
- コントロール サービスのデータを復旧する場合は、「データとサーバのリカバリ」の章を参照してください。
- HA コントロール サービスのシナリオを作成するには、「コントロール サービスのハイ アベイラビリティ シナリオの作成」を参照してください。
- スイッチオーバーを手動で開始する場合は、「手動によるコントロール サービスのスイッチオーバーの開始」を参照してください。
- 接続の切断およびスイッチオーバー プロセスの処理方法については、「スイッチオーバー プロセスとバックワード シナリオ プロセス」を参照してください。
- コントロール サービスを元の状態に戻す場合は、「コントロール サービスの役割のスイッチバック」を参照してください。