バックアップ ジョブは完了するが、VM が[バックアップ中]ステータスである
Hyper-V VM で有効
現象
Hyper-V 2012 以降で、仮想マシンは[バックアップ中]ステータスのままなのに、この仮想マシンのエージェントレスのホストベース バックアップ ジョブはすでに完了している。Hyper-V マネージャで、その時間中に電源オンや電源オフなどの一部の操作を実行できない。VM が Hyper-V クラスタである場合、そのライブ マイグレーションを実行できない。さらに、この VM の別のバックアップ ジョブが同時に開始された場合は、以下のエラーによりバックアップ ジョブが失敗します。
この仮想マシンを処理しているときに、Hyper-V VSS ライタでエラーが発生しました
この問題は以下の状況で発生します。
- 複数のバックアップ ジョブが、同時に、または短い時間間隔で(1 分以内)開始された場合。
- 1 つ以上のバックアップ ジョブは完了したが、進行中のバックアップ ジョブが少なくとも 1 つある場合。
解決策
バックアップ ジョブが同時に、または短い時間間隔で開始された場合、Arcserve UDP は各仮想マシンに対して 1 つの VSS スナップショットを作成する代わりに、すべての仮想マシンに対して 1 つの VSS スナップショットを作成します。これにより、Hyper-V ホストへの不要な負荷が回避されます。VSS スナップショットが作成された後、この VSS スナップショット インスタンスの内部の仮想マシンはすべて([バックアップ中]ステータスで)ロックされます。仮想マシンのバックアップ ジョブがすでに完了していても、Arcserve UDP はすべてのバックアップ ジョブが完了するまでスナップショットを解放できません。
VSS スナップショットには制限があります。1 つのスナップショットのみを仮想マシンに対して一度に作成できます。この時点で、同じ仮想マシンの別のバックアップ ジョブが開始された場合、そのバックアップ ジョブは失敗し、エラー メッセージが示されます。この Hyper-V 2008R2 の場合は、VSS スナップショットのメカニズムが異なるので、このエラーは発生しません。
仮想マシンがロック状態であっても、ゲスト OS を使用できます。ロックはゲスト OS の使用/可用性には影響しません。ただし、この状況を回避するために、以下のいずれかのタスクを実行できます。
- エージェントレス ホスト ベース バックアップの[リソース]タブで、[Hyper-V Snapshot Separation]オプションを有効にする。その後、Arcserve UDP は、プランで指定された各仮想マシンに対して個別のスナップショットを作成します。バックアップ完了後、仮想マシンは解放されます。
- 異なるプランを使用して、異なるストレージ サイズの仮想マシンを保護します。同じくらいのストレージ サイズの仮想マシンを 1 つのプランに含めます。これにより、バックアップ ジョブが同様の時間で完了することが確保されます。また、異なるプランでは異なるスケジュールを設定します。