Windows ゲスト OS の静止による VSS のより詳細な制御
現象
Windows ゲスト OS の静止スナップショットを作成するときに、VSS のより詳細な制御を指定するとします。
解決策
vSphere 6.5 以降、vSphere Web サービス API を使用すると、Windows ゲスト OS の静止スナップショットを作成するときに、VSS のより詳細な以下の制御が可能です。
- 静止仮想マシンのタイムアウト(デフォルト 15 分)を 5 分から 4 時間までの範囲で設定できます。
- VSS バックアップ タイプ – VSS_BT_COPY は、以前、スナップショットの作成時にデフォルトとして使用されていました。現在では、VSS_BT_FULL、VSS_BT_INCREMENTAL、VSS_BT_DIFFERENTIAL、および VSS_BT_LOG も利用できるようになりました。ログの切り捨ては、アプリケーションの設定に従ってトリガされます。
- アプリケーション(コンテキスト VSS_CTX_BACKUP)静止またはファイル システム(コンテキスト VSS_CTX_FILE_SHARE_BACKUP)静止を強制するため、VSS バックアップ コンテキストが導入されました。
Arcserve UDP を使用すると、制御を実装するために、レジストリでパラメータを指定できます。
注: 指定するには、VM のゲスト OS に VMware Tools 10.1.0 以降がインストールされている必要があります。
以下の手順に従います。
- プロキシ マシンにログオンします。
- プロキシ サーバ レベルまたは VM レベルのレジストリ値を作成します。
- 以下の場所からレジストリ キーを開きます。
- 以下の DWORD 値を適切な値で追加します。
- VssUseEnhancedSnapshot
- VssTimeoutMinute
- VssBackupType
- VssBackupContext
- VssBootableSystemState
- VssPartialFileSupport
- 以下の場所からレジストリ キーを開きます。
- 以下の DWORD 値を適切な値で追加します。
- VssUseEnhancedSnapshot
- VssTimeoutMinute
- VssBackupType
- VssBackupContext
- VssBootableSystemState
- VssPartialFileSupport
- 0 – 拡張制御は使用されず、下位のレジストリ値は無効です
- 1 – 拡張制御が使用され、下位のレジストリ値は有効です
- 0 - VSS_BT_COPY (デフォルト)
- 1 - VSS_BT_FULL
- 2 - VSS_BT_INCREMENTAL
- 3 - VSS_BT_DIFFERENTIAL
- 4 - VSS_BT_LOG
- 0 - ctx_auto
- 1 - ctx_backup (デフォルト)
- 2 - ctx_file_share_backup
- 0 – false
- 1 - true (デフォルト)
- 0 - false (デフォルト)
- 1 - true
注: VM レベルとプロキシ レベルの両方でレジストリ値を追加した場合、VM レベルのレジストリの設定がプロキシ レベルのレジストリの設定よりも優先されます。
プロキシ サーバ レベル(このプロキシ サーバで実行されているすべてのバックアップ ジョブに適用)
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Arcserve\Unified Data Protection\Engine\AFBackupDll]
VM レベル
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Arcserve\Unified Data Protection\Engine\AFBackupDll\<vm instance uuid>]
レジストリ値で使用できる値は以下のとおりです:
VssUseEnhancedSnapshot
VssTimeoutMinute
5 から 240 の範囲です
VssBackupType
VssBackupContext
VssBootableSystemState
VssPartialFileSupport