リストアの前提条件と考慮事項の確認
リストアを実行する前に、以下の前提条件が存在することを確認します。
- SQL アプリケーションのリストアを実行する前に Microsoft SQL Server インスタンスが必要です。
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サポートされているオペレーティング システム、データベース、およびブラウザが含まれている「動作要件」を確認します。
以下のリストアに関する考慮事項を確認します。
- インスタンスをまたがってデータベースをリストアすることはできません。Arcserve UDP エージェント(Windows)で別の場所にデータベースをリストアするということは、データベースをリストアし、そのデータベース名およびファイルの場所を変更することを意味します。詳細については、「Microsoft SQL Server を別の場所にリストアする際の考慮事項」を参照してください。
- ジョブが同じ VM 用でない場合、Arcserve UDP では同時に複数のリストア ジョブを実行できます。別のリストア ジョブが実行されている間に、リストア ジョブを開始しようとすると、別のジョブが実行中であるため、後で実行するよう通知するアラート メッセージが表示されます。
- Arcserve UDP_agt_windows では、同時に実行できるリストア ジョブは 1 つだけです。別のリストア ジョブが実行されている間に、リストア ジョブを手動で開始しようとすると、アラート メッセージが表示され、別のジョブが実行中であるため、後で実行するよう通知します。
Microsoft SQL Server を別の場所にリストアする際の考慮事項
Microsoft SQL Server アプリケーションを別の場所にリストアすることを指定した場合は、リストア先として同じマシンの別の場所、または別のマシンの別の場所のいずれかを選択できます。
Arcserve UDP エージェント(Windows)で Microsoft SQL Server アプリケーションを別の場所にリストアする前に、以下のことを考慮する必要があります。
別の場所が同じマシンにある場合
このオプションでは、データベースを新しい場所に(同じ名前で)リストアするか、または新しい名前で(同じ場所に)リストアできます。
- 同じ名前 - 新しい場所
- たとえば、現在の SQL Server にデータベース A (C:\DB_A)がインストールされ、バックアップされているとします。この場合、このオプションを選択して別のファイルの場所を指定して、データベース A を別の場所(D:\Alternate_A など)にリストアできます。
- データベースがリストアされた後は、新しい場所「D:\Alternate_A」にあるデータベース ファイルが使用されます。
重要:リストア時にデータベースの場所を変更してデータベース名を変更しない場合は、リストアが完了した後に以前のデータベースが削除されます。 リストアされたデータベース ファイルは新しい場所を参照します。
別の場所にリストアする場合、Instance Name セクションは使用できません。これは、インスタンス名は常に同じにする必要があり、変更できないためです。そのため、同じ MS SQL Server 上に現在存在する別のインスタンスにデータベースをリストアできません。
- 同じ場所 - 新しい名前
- たとえば、現在の SQL Server に 2 つのデータベース (データベース A およびデータベース B)がインストールされており、その両方がバックアップされているとします。この場合、このオプションを選択して新しいデータベース名を指定して、データベース A をデータベース A_New として同じ場所にリストアできます。
- データベースのリストア後、この場所には 3 つのデータベース(データベース A、データベース B、およびデータベース A_New)が存在します。
別の場所が別のマシンにある場合
- SQL Server のインストール パスは、バックアップが実行されたときに存在したパスと同じである必要があります。
- たとえば、SQL Server のバックアップが 「C:\SQLServer」にインストールされている場合、新しい Arcserve UDP エージェント(Windows)サーバ上の SQL Server も C:\SQLServer にインストールされる必要があります。
- バックアップが実行されたときに存在したデータベース用の同じインスタンス名が Arcserve UDP エージェント(Windows)サーバにインストールされる必要があります。それ以外の場合、そのインスタンスと関連付けられているデータベースはリストアからスキップされます。
- たとえば、SQL Server のバックアップにデータベース A およびデータベースに関連付けられた「Instance_1」と、データベース C に関連付けられた「Instance_2」が含まれているのに対して、Arcserve UDP エージェント(Windows)サーバには「Instance_1」しか存在しないとします。この場合、リストアが完了すると、データベース A およびデータベース B はリストアされますが、データベース C はリストアされません。
- Arcserve UDP エージェント(Windows)サーバの SQL Server バージョンは、バックアップ セッション中に使用される SQL Server のバージョンと後方互換性がある必要があります。
- たとえば、SQL Server 2008 マシンを SQL Server 2010 マシンにリストアできますが、SQL Server 2010 マシンを SQL Server 2008 マシンにリストアできません。
- 64 ビット インスタンスのデータベースを 32 ビット インスタンスにリストアする操作はサポートされていません。
Microsoft SQL Server 2012/2014 AAG のリストアに関する考慮事項
AlwaysOn 可用性グループ(AAG)の一部である Microsoft SQL Server 2012/2014 データベースをリストアする際に、注意しておくべきいくつかの考慮事項があります。
- MS SQL データベースが MS SQL 2012/2014 AlwaysOn Availability Group (AAG)の一部で、元の場所へのリストアが失敗する場合、以下タスクを実行します。