VMware 用 NetApp iSCSI/FC のサポートに関する考慮事項
Arcserve UDP は、基盤のストレージ アレイが NetApp ストレージ アレイの場合のみ、VMware 仮想マシンに対してハードウェア スナップショットのサポートを提供します。
7-Mode の NetApp
NetApp ストレージ システムが 7-Mode で動作する場合、ハードウェア スナップショットを使用するために追加のライセンスをインストールする必要はありません。ただし、FlexClone ライセンスをインストールしておくことをお勧めします。
Cluster-Mode の NetApp
NetApp ストレージ システムが Cluster-Mode で動作する場合、ハードウェア スナップショットを使用するために FlexClone または SnapRestore のライセンスがインストールされている必要があります。
以下のフローチャートは、NetApp iSCSI/FC VMware に対するハードウェア スナップショットの条件を示しています。
LUN クローンの制限事項
従来の LUN クローンでは、クリーンアップ操作中にバックアップ スナップショットを削除できないことがあります。通常、LUN はファイルとしてファイル システムに存在します。そのため、スナップショットはファイルをキャプチャします。LUN クローンを作成すると、別のファイルがファイル システムに作成されます。そのため、次のスナップショットは元のファイルおよび複製ファイルをキャプチャします。複数のスナップショットがキャプチャされた場合、LUN クローンはスナップショット チェーンの一部になります。その状態で、スナップショットを削除すると、スナップショットは LUN クローンを参照しており、LUN クローンは別のスナップショットによってバックアップされているため、スナップショットは削除されません。そのような場合、LUN クローンおよび LUN クローンを参照するすべてのスナップショットを削除するまで、スナップショットを削除できません。そのため、スケジュールされたスナップショットに対する保存ポリシーが壊れる可能性があります。
このような状況を回避するには、FlexClone ライセンスを NetApp ストレージ システムにインストールします。Arcserve UDP は LUN クローンに FlexClone テクノロジを使用します。
SnapRestore のレジストリ キー
SnapRestore ライセンスを使用する場合、LUN および環境の規模によっては、LUN のリストアに時間がかかります。これは、スナップショットの削除に時間がかかるためです。スナップショットは LUN をリストアするためにビジー状態であり、長い時間がかかります。Arcserve UDP には、LUN のリストアの進捗状況をモニタするための仕組みがありません。そのため、Arcserve UDP は、スナップショットを削除するために再試行の仕組みを使用します。
Arcserve UDP は、2 つのレジストリ キー(DeleteRetryTimeoutInMins および DeleteRetryCount)を提供します。これを使用して、LUN および環境の規模に応じて、スナップショット削除のパフォーマンスを改善できます。このレジストリ キーは、以下の場所にあります。
SOFTWARE\Arcserve\Unified Data Protection\Engine
DeleteRetryTimeoutInMins
スナップショットを削除するには、タイムアウト時間(分単位)を指定します。SnapRestore のみがあり、FlexClone ライセンスがない場合は、スナップショットの削除に時間がかかる可能性があります。レジストリ キーを使用してカスタムの値を指定できます。ただし、FlexClone ライセンスを使用することをお勧めします。
たとえば、タイムアウト期間が 2 分の場合、UDP エージェントは NetApp がスナップショットを削除するのを 2 分間待機します。2 分間が経過したら、次の再試行で NetApp ストレージ アレイに削除コマンドを送信します。このレジストリ キーは、DeleteRetryCount キーと併せて使用します。
デフォルト値: 1 (分単位)
タイプ: REG_SZ
DeleteRetryCount
スナップショットの削除を再試行する回数を指定します。
たとえば、再試行の回数が 5 の場合、UDP エージェントは NetApp ストレージ アレイへのスナップショット削除コマンドの送信を 5 回試行します。スナップショット削除コマンドの送信を 5 回再試行した後、スナップショットがまだ存在する場合は、手動でスナップショットを削除する必要があります。さらに再試行回数を適切な値に増やし、次のバックアップでこの問題が発生しないようにします。このレジストリ キーは、DeleteRetryTimeoutInMins キーと併せて使用します。
デフォルト値: 30
タイプ: REG_SZ
Lun 容量の予約を無効にするためのレジストリ キー
ハードウェア スナップショットを使用したバックアップ中に Lun クローンが実行される場合、デフォルトで、容量の予約がソース Lun から継承されます。Arcserve UDP では、容量の予約を無効にするために使用できるレジストリ キーが提供されています。このレジストリ キーは、以下の場所にあります。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Arcserve\Unified Data Protection\Engine
DisableLunSpaceReservation =1
Lun 容量の予約が無効であることを指定します。
注: これは FlexClone ライセンスが適用されている場合にのみ該当します。