前のトピック: Windows Server 2012 システム上での MSCS クラスタ リソースの準備次のトピック: CA ARCserve Backup の MSCS クラスタからのアンインストール


MSCS クラスタ環境での r12.5、r15、r16 から r16.5 への CA ARCserve Backup のアップグレード

このセクションでは、MSCS クラスタ対応環境で、最新のサービス パックを含む CA ARCserve Backup r12.5、r15、r16 を r16.5 にアップグレードするために実行する必要がある手順について説明します。

始める前に、「以前のリリースからの CA ARCserve Backup のアップグレード」に記載されている情報を確認してください。

MSCS クラスタ環境で CA ARCserve Backup を r16.5 へアップグレードする際に、以下の手順に従ってクラスタ化されたバックアップ データを保護する必要があります。 この手順では、MSCS クラスタ環境で CA ARCserve Backup r12.5、r15、r16 の以下のアップグレード シナリオがサポートされています。

このアップグレード手順では 2 ノード クラスタ環境を想定しており、ノード A は初期アクティブ ノードを、ノード B は初期パッシブ ノードを表しています。

以下の図は、アップグレード手順を示します。

図: MSCS 環境での CA ARCserve Backup のインストール

MSCS クラスタ環境での r12.5、r15、r16 から r16.5 への CA ARCserve Backup のアップグレード方法

重要: 以下の手順を開始する前に、アクティブ ノードおよびパッシブ ノード上の CA ARCserve Backup レジストリを必ず同期してください。 クラスタ アドミニストレータの中で[グループの移動]オプションを使用してレジストリを同期できます。

ノード A:

  1. r12.5/r15/r16 の ARCserve クラスタ リソースを、以下の手順で削除します。
    1. クラスタ アドミニストレータにアクセスします。

      [クラスタ アドミニストレータ]ダイアログ ボックスが表示されます。

      注: クラスタ アドミニストレータは Microsoft のユーティリティで、[スタート]メニューの管理ツール グループからアクセスします。

    2. ARCserve サーバが展開されている ARCserve グループを選択し、対応する ARCserve クラスタ リソースを見つけます。 各 ARCserve クラスタ リソースを右クリックし、ポップアップ メニューから[削除]を選択します。

    r12.5/r15/r16 の ARCserve クラスタ リソースが削除されます。

  2. CA ARCserve Backup r12.5/r15/r16 のインストール ディレクトリ ファイルを一時的な場所にコピーします。

    CA ARCserve Backup r12.5/r15/r16 ファイルのバックアップ コピーが元のファイルとは別の場所に置かれます。

  3. ノード A に対して、CA ARCserve Backup r16.5 アップグレード インストールを実行します。 「以前のリリースからの CA ARCserve Backup のアップグレード」を参照してください。

    ノード A の CA ARCserve Backup が、r12.5/r15/r16 から r16.5 にアップグレードされます。 このときは新しい ARCserve クラスタ リソースをセットアップしないでください。

  4. アクティブ ノードをノード A からノード B へ、以下のように移動します。
    1. クラスタ アドミニストレータにアクセスします。 [クラスタ アドミニストレータ]が開きます。
    2. ノード A の ARCserve グループを選択し、グループ名を右クリックして表示されるショートカット メニューから[グループの移動]を選択します。
      • クラスタにノードが 2 つしかない場合は、アクティブ ノードのステータスが自動的に初期アクティブ ノード(ノード A)から他方のノード(ノード B)に移り、ノード B がアクティブ ノードになってノード A がパッシブ ノードになります。
      • クラスタ内のノード数が 3 つ以上の場合は、ポップアップ画面が表示されて、アクティブ ステータスをどのノードに移動するかを選択できます。 移動先のノードを選択すると、指定したノードがアクティブ ノードになり、それまでに選択されていたノードがパッシブ ノードになります。 クラスタ内の各ノードでこの手順を繰り返します。

ノード B:

  1. CA ARCserve Backup r12.5/r15/r16 のインストール ディレクトリ ファイルを、一時的な場所から元の場所へコピー バックします。

    これで、CA ARCserve Backup r12.5/r15/r16 のファイルが元の場所に戻されます。

  2. 以下のいずれかを行います。
  3. ノード B で CA ARCserve Backup r16.5 のアップグレード インストールを、ノード A で選択したのと同じ設定(ドメイン名、サーバ タイプ、インストール パス、インストールしたオプション)で実行します。 詳細については、「以前のリリースからの CA ARCserve Backup のアップグレード」を参照してください。
  4. コマンドライン コンソールから、babha -postsetup ユーティリティを実行して新しい ARCserve クラスタ リソースをセットアップします。 babha -postsetup ユーティリティは、%bab_home% ディレクトリにあります。

    新しい ARCserve クラスタ リソース(ARCserve HA、ARCserve ASDB、ARCserve レジストリ、および ARCserve 共有)が作成されます。

注: CA ARCserve Backup データベースの前回のバックアップの実行が本リリースへのアップグレード前である場合、CA ARCserve Backup は CA ARCserve Backup データベースのリカバリをサポートしません。 アップグレードの完了後に、できるだけ早く CA ARCserve Backup データベースをバックアップすることをお勧めします。 CA ARCserve Backup データベースのバックアップの詳細については、「管理者ガイド」を参照してください。

詳細情報:

クラスタ対応インストールおよびアップグレードの確認方法