CA ARCserve Backup は、シングルステップのライブラリ グループ スパン機能をサポートしています。 この機能により、新しいブランク メディアをライブラリ グループに挿入して、バックアップまたはリストアを継続できます。 新しいメディアをライブラリに挿入するには、メール スロットのインポート/エクスポート オプションを使用し(ライブラリでこのオプションがサポートされる場合)、デバイス マネージャを使用してメディアをインポートします。
または、ライブラリのドアを開いて手動でメディアを挿入することもできます。 ライブラリのドアを開いて閉じても、メディア サーバによってライブラリのインベントリ処理が自動的に行われることはありません。ただし、ジョブを完了するためにメディアの挿入を要求された場合にのみ、ライブラリ グループ内のスロットのインベントリ処理が自動的に実行されます。 また、バックアップ ジョブで既存のカートリッジのいずれかを使用したい場合は、ライブラリ内のメディアを消去することもできます。
重要: 複数のドライブを搭載するライブラリでメディア スパンを使用する場合は、特に注意してください。 別のドライブにある同じグループに、別のジョブがサブミットされている可能性がある場合には、メディア スパンを行わないでください。
シングルステップ スパン環境でバックアップまたはリストアを実行している場合にドアを開く条件として、 一般的に次の3つが考えられます。
いずれの場合にも、CA ARCserve Backup でリストア ジョブを完了するためにメディアを挿入するように指示するメッセージが、 ジョブ モニタ、[ジョブ ステータス]ウィンドウ、ログ、およびコンソールによって表示されます。 テープが挿入され、マウントされると、ライブラリでテープのインベントリが実行され、ジョブが続行されます。
以下のセクションでは、上記の 3 つの条件に対応するシングルステップ スパンの例を示します。
例: マガジンの空のスロットにメディアを追加する場合
マシン全体をライブラリにバックアップするバックアップ ジョブがスケジュールされているとします。このライブラリは、4箇所のスロットを持つマガジン1個を備えています。 ジョブを実行する前に、2本のテープが挿入されたマガジンがライブラリにマウントされ、マガジン内のスロットのインベントリ処理が行われます。 メディア スパンができるように、すべてのスロットは GROUP0 に割り当てられています。
CA ARCserve Backup でバックアップを完了させるために 3 本以上のテープが必要となった場合は、テープをライブラリに挿入するよう求めるメッセージがジョブの処理中に表示されます。 バックアップ ジョブを完了させるためにはテープを1本追加するだけで充分だとわかっている場合は、ライブラリのドアを開いて、マガジンの装填時に空だった2箇所のスロットのいずれかにテープを挿入します。 マガジンの装填時にテープが挿入されていた2箇所のスロットは、インベントリ済みテープのホーム スロットとなっています。
テープを挿入してドアを閉じたら、デバイス管理マネージャでそのスロットをマウントします。 マウントが完了すると、バックアップ ジョブが再開されます。
次は、リストア ジョブでメディアを追加する例を示します。 ライブラリからマシンにディレクトリをリストアする、リストア ジョブがスケジュールされているとします。このライブラリは、4箇所のスロットを持つマガジン1個を備えています。 ジョブを実行する前に、2つのメディアが挿入されたマガジンをライブラリにマウントします。 これにより、マガジン内のスロットのインベントリ処理が開始されます。 この時点では、これら2つのメディアにディレクトリのバックアップ全体が記録されていると考えられています。 メディア スパンができるように、すべてのスロットは GROUP0 に割り当てられています。
その後リストア ジョブを実行すると、実際には CA ARCserve Backup でディレクトリのバックアップ時に 3 つのメディアが使用されていたため、CA ARCserve Backup がこのディレクトリのバックアップに使用した 3 つ目のメディアを挿入するよう求めるメッセージが表示されます。 ライブラリのドアを開いて、マガジンの装填時に空だった2箇所のスロットのいずれかに必要なメディアを挿入します。 ライブラリのドアを閉めてテープをマウントすると、リストア ジョブが続行されます。
例: 追加のメディアが挿入されているマガジンを追加する場合
データベース サーバをライブラリにバックアップするジョブがスケジュールされているとします。このライブラリは、4箇所のスロットを持つマガジン1個を備えています。 ジョブを実行する前に、全スロット(4箇所)にテープを挿入したマガジンをライブラリにマウントします。これにより、マガジン内のスロットのインベントリ処理が行われます。 メディア スパンを可能にするために、すべてのスロットはGROUP0に割り当てられています。
CA ARCserve Backup でバックアップを完了させるために 5 本以上のテープが必要な場合は、テープをライブラリに挿入するよう求めるメッセージがジョブの処理中に表示されます。 バックアップ ジョブを完了させるためにはテープを2本以上追加する必要があるとわかっている場合は、ライブラリのドアを開いてマガジンを取り出し、スロット内のテープをすべて新しいテープと交換して、マガジンをライブラリに再装填します。
マガジンを装填してドアを閉じたら、デバイス管理マネージャでそのマガジン全体をマウントします。 マウントが完了すると、バックアップ ジョブが再開されます。
例: いっぱいになったメディアを新しいメディアと交換する場合
マシン全体をライブラリにバックアップするバックアップ ジョブがスケジュールされているとします。このライブラリは、4箇所のスロットを持つマガジン1個を備えています。 このライブラリは複数のドライブを備えているため、ジョブを実行する前に全スロット(4箇所)にテープを装填したマガジンをライブラリにマウントします。 これにより、マガジン内のスロットのインベントリ処理が開始されます。
バックアップには2本のテープで充分だと判断したので、それらのテープが挿入されているスロット2箇所をGROUP0に割り当てて、残りの空スロット2箇所をGROUP1に割り当てます。 GROUP0 を使用したバックアップが実行できます。
しかし、CA ARCserve Backup でバックアップを完了させるためには 3 本以上のテープが必要だったので、テープをライブラリに挿入するよう求めるメッセージがジョブの処理中に表示されます。 ライブラリのドアを開いて、GROUP0のテープのいずれか一方を新しいテープと交換します。 ライブラリのドアを閉めて、新しいテープを挿入したスロットをマウントすると、CA ARCserve Backup によって新しいテープが認識されます。 マウントが完了すると、バックアップ ジョブが再開されます。
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