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本オプションによるマルチ ストリーミングを使用したバックアップの処理方法

マルチ ストリーミング機能によって、ジョブを複数のテープに同時にバックアップできるようになるため、バックアップの速度と効率が向上します。マルチ ストリーミング機能を使用して、オンラインとオフラインのどちらの手順を実行することもできます。

マルチ ストリーミング バックアップ機能を使用するには、util_par_file の以下の変数を設定する必要があります。

注:util_par_file というファイルは、SAP エージェント バックアップ ユーティリティで使用されるパラメータ ファイルです。

util_par_file は、デフォルトでは以下の場所にあります。

$CASAP_HOME (/opt/Arcserve/ABsapagt)

これらの変数を設定すると、バックアップするファイル システムの数に基づいて(MAXSTREAMS 値を使用して)マルチ ストリーミングの分配方法が決定されます、これらの変数の設定の詳細については、「本オプションのインストール」の章を参照してください。

以下の図は、本オプションの使用時に、別の SAP R/3 のアクティビティを中断せずにジョブの同時実行によって情報が処理される様子を示しています。

例:Arcserve Backup のマルチ ストリーミングを使用した Oracle データのバックアップ方法

以下の例では、4 つのファイル システム上のデータが 2 つのストレージ デバイスにバックアップされる場合について説明します。ストレージ デバイスが 2 つあるため、4 つのファイル システムに対して 2 つのジョブが作成されます。各ジョブは、MAXSTREAMS 値で設定された最大数に従って分割されます(この例では、MAXSTREAMS は 2 に設定されています)。

バックアップ リクエストによって以下の処理がトリガされます。

  1. ジョブがリクエストされると、SAP はそのリクエストをバックアップ オプション統合モジュールに通知します。
  2. バックアップ オプション統合モジュールはジョブを処理し、設定された MAXSTREAMS 値に従って 4 つのファイル システムのグループ分けを変更します。
  3. バックアップ オプション統合モジュールは、ジョブを処理するために Arcserve Backup に情報を送信します。
  4. Arcserve Backup は、ジョブ リクエストを開始するために本オプションと通信します。
  5. 本オプションがデータの処理を完了すると、バックアップ オプション統合モジュールに通知されます。バックアップ オプション統合モジュールは、各ジョブの結果を集積します。

以下の図は、4 つのファイル システム上のデータが 2 つのストレージ デバイスにバックアップされている様子を示しています。