重要: コンテンツ配布ソリューションには、特別なライセンスが必要です。
コンテンツ配布ソリューションの目的は、高度な分散環境において確実に情報を伝播および管理するというニーズに対応することです。 高度な分散 IT 環境では、多くのサーバが、同じ内容またはよく似た内容を単一のリポジトリから受け取って格納しています。また、各サーバは、多くのエンド ユーザに同時にサービスを提供しています。 こうした分散環境の例としては、複数の場所や支社に存在する内部ユーザの間で企業情報を配信、同期、統合する必要がある大きな組織が挙げられます。 この情報には、価格表、ポリシー、販促資料、マニュアル、ニュースなども含まれます。 コンテンツ配布ソリューションを使用すると、現場の従業員や担当者が適切な情報を適切なタイミングで入手できるようになります。
コンテンツ配布ソリューションは、外部の顧客に対するコンテンツ送信ソリューションおよび Web 公開ソリューションとしても非常に役立ちます。 ポータルと Web サイトを通して、音楽から動画、ドキュメント、ニュースに至るまで、あらゆる情報を顧客にファイルとして提供できます。 このソリューションの例としては、世界中の膨大な数に上るインターネット ショップにコンテンツを配信するサービス プロバイダがあります。
通常のレプリケーションまたは HA シナリオでは、マスタはアクティブまたは実稼動サーバであり、レプリカ ホストは、レプリケートされたデータの格納場所またはスタンバイ サーバとして機能します。 この役割構造とは異なり、CD シナリオでは、レプリカ ホストは通常、アクティブ ホストとしてエンド ユーザに情報を直接提供します。一方、マスタ ホストは、更新されたデータの初期プロバイダとして機能します。 コンテンツは、マスタ上の単一のリポジトリで保守管理され、レプリカ ホストに対する変更は、指定したスケジュールに従ってすぐに配信されます。 大きな組織に CD ソリューションを適用する場合、複数の CD シナリオで、同じか重複するルート ディレクトリを使用し、異なるフィルタリング オプションを適用して、異なるレプリカ ホストのセットにデータをレプリケートできます。
CD ソリューションは、1 対多のシナリオを対象としています。つまり、1 つのマスタ ホストと多数のレプリカ ホストを使用するシナリオに適しています。 このシナリオは、レプリケートするファイルの数が多い場合にも、ファイル数は少ないものの、ファイル サイズが非常に大きい場合にも対応できます。 このタイプのシナリオでは、多くのレプリカ ホストが、親子関係のような階層構造ではなく、同じ兄弟レベルのものとして水平に配置されます。
複数のレプリカ ホストを同じレベルで含む通常のシナリオでは、複数のレプリカ ホストが、再起動または接続エラーの後で再同期を必要としている場合、それ以外のレプリカ ホストもすべて再同期されます。 ただし、レプリカ ホストの数が何百または何千にも上る場合、この手順を実行すると、パフォーマンスが低下する可能性もあります。 そのため、CD シナリオでは、複数のレプリカ ホストが再同期を必要としている場合、実際に同期が必要なホストのみが再同期されます。
通常のシナリオのうち、高度な分散環境で問題が考えられるもう 1 つの機能としては、オンライン レプリケーション モードが考えられます。 通常のオンライン レプリケーション モードでは、マスタに加えられた変更がすぐにレプリカへ転送され、既存のデータが上書きされます。 この処理は、レプリカ上のデータを常に最新の状態にしておくために役立ちますが、ユーザがレプリカ上のデータを直接使用している場合、現在行われている更新によって作業が中断される可能性もあります。 この問題を解決するために、CD シナリオは、このシナリオでのみ有効な[ファイル クローズ時]レプリケーション モードという特殊なレプリケーション モードで実行されます。
[ファイル クローズ時]モードでは、マスタに蓄積されたすべてのデータがレプリカに転送されますが、既存のレプリカ データはすぐには上書きされません。 変更され、レプリカに転送されたデータは、元のファイルの一時コピーとして保存され、隠しディレクトリに格納されます。 元のファイルがマスタで閉じられると、レプリカ上の一時コピーのファイル名が変更されます。 レプリカ上のコピーが元のファイル名を受信すると、レプリカ上の既存のファイルが置き換えられ、レプリカ上のデータが最新の状態になります。 この方法を使用することにより、ユーザの作業を中断しない更新処理が可能になります。 ただし、[ファイル クローズ時]モードでは現在の環境のニーズに合わない場合は、CD ソリューションに対してオンライン レプリケーション モードまたはスケジュール レプリケーション モードのどちらかを使用することもできます。
Copyright © 2012 CA. All rights reserved. | このトピックについて CA Technologies に電子メールを送信する |