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サービスの管理

シナリオの作成または変更中に、管理するサービスを指定できます。 シナリオ作成中、サービスの管理用画面がシナリオ作成ウィザードに表示されます。 既存のシナリオについては、 CA ARCserve RHA マネージャの[ルート ディレクトリ]タブからサービスを管理することもできます。

指定されたマスタ サーバ上で発見されたサービスは、シナリオ作成ウィザードの[サービス ディスカバリ結果]画面に自動的に表示されます。

以下は、カスタム アプリケーション シナリオ用の手順です。

サービスを管理する方法

インストール済みフィルタを表示する[サービス ディスカバリ結果]画面

  1. モニタするサービスを選択します。 モニタする各サービスの左のチェック ボックスをオンにします。

    重要: 1 つのシナリオ内でマスタ サーバ上のすべてのサービスをモニタする場合にサービスの管理を使用しないでください。 このシナリオ タイプはサーバ全体を保護するようには設計されていません。

  2. [次へ]をクリックして[サービス設定]画面に移動します。

    開始順序を表示する[サービス設定]画面

  3. 選択した各サービスの[開始順序]列に、開始順序を数値で指定します。 順序が問題にならないサービスについては、デフォルト値(未設定)を使用します。 値の設定を進めるに従って、ドロップダウン リストの利用可能なオプションが更新されます。 最初のサービスには、「未設定」と「1」の 2 つのオプションしかありません。 2 番目のサービスでは、「未設定」、「1」、「2」の 3 つのオプションが表示され、以降同様に更新されます。 2 つのサービスに対して同じ開始順序を割り当てた場合、CA ARCserve RHA により自動的に順序が並べ替えられます。
  4. レプリケーション シナリオでは、[クリティカル]列は無効になっています。 HA シナリオでは、サービスが失敗した場合にスイッチオーバーをトリガするように指定するには[クリティカル]列を使用します。 デフォルトでは、すべてのサービスが「クリティカル」として表示されています。 失敗してもスタンバイ サーバへのスイッチオーバーが必要でないサービスについては、チェック ボックスをオフにしてください。

シナリオのインポート

XML 設定ファイルを使用して、シナリオをインポートできます。 (CA ARCserve RHA マネージャから[シナリオ]-[インポート]をクリックします。) カスタム アプリケーション XML 設定(*.cxc)を選択し、ファイル名を選択して、[開く]をクリックします。

以下の値を指定します(大文字と小文字を区別しません)。

xml version

ユーザ定義、たとえば「1.0」。

Product Type

この値は、シナリオ作成ウィザードで選択した製品タイプに一致します。 「Dr」は、レプリケーションおよびデータ リカバリ シナリオを指します。 「Ha」は、ハイ アベイラビリティ シナリオを指します。 (コンテンツ配布はサポートされていません)

IsAR

アシュアード リカバリ シナリオかどうかを指定します。 AR を指定する場合はこの値を「True」に設定します。 アシュアード リカバリを実行しない場合は、この行を削除するか値を「False」に設定します。

ScenarioName

シナリオの名前を指定します。 この行を削除した場合は、デフォルト「customApp(1)」が使用されます。

RootDirs および RootDir

RootDirs オブジェクトはいくつかの子ノードを持つ場合があります。 保護するデータおよびアプリケーションのルート ディレクトリ値を指定します。 この行を削除した場合は、CA ARCserve RHA マネージャを使用してルート ディレクトリを指定する必要があります。

ExcludePath_Filter

シナリオから除外するディレクトリを指定します。

FileRegExpr_Filter

include フィルタを設定する場合は、正規表現フィルタ "include="True" を設定します。それ以外の場合は CA ARCserve RHA によって exclude フィルタが設定されます。

ApplicationServices

(必須)このオブジェクトは、複数のサービスを設定するためのいくつかの子ノードを持つ場合があります。

Service

モニタするサービス名を指定します。

is_critical

(オプション)クリティカルな場合は「True」を設定します。 クリティカルでない場合は「False」を設定します。 クリティカルとして設定されると、失敗した場合にスイッチオーバーがトリガされます。

start_order

(オプション)1 番目に「1」、2 番目に「2」を設定します。

この例では、MySQL カスタム アプリケーション シナリオの値が斜体で表示されています。 この例の場合、データは C:/MySQL/data に保存されており、アプリケーション ファイルは C:/Program Files/MySQL/MySQL Server 5.1 に保存されています。 サービス MySQLDemo はクリティカルとして設定されているため、サービスが失敗すると CA ARCserve RHA によってスイッチオーバーがトリガされます。これは HA シナリオであるためです。

<?xml version="1.0"?>
<CustomApplication >
   <Product      val="Ha"/>
   <IsAR         val="True"/>
   <ScenarioName val="Demo_scenario"/>
   <RootDirs>
       <RootDir  val="C:/MySQL/data">
            <ExcludePath_Filter   val="aaa"/>
            <ExcludePath_Filter   val="bbb"/>
       </RootDir>
       <RootDir    val="C:/Program Files/MySQL/MySQL Server 5.1">
             <ExcludePath_Filter val="ccc"/>
             <ExcludePath_Filter val="" />
        </RootDir>
        <FileRegExpr_Filter include="True" val="*.txt  bbb ccc?.doc hhh" />
     </RootDirs>
     <ApplicationServices>
         <Service   val="MySQLDemo" is_critical="True" start_order="1"/>
         <Service   val="SQLTest" is_critical="False"  start_order="2"/>
      </ApplicationServices>
    </CustomApplication>

シナリオ グループの使用

各シナリオは、「シナリオ」と呼ばれるデフォルトのシナリオ グループに割り当てられます。 このグループは、作成するすべてのシナリオに対して使用できます。または、新規グループを作成して、独自の基準に従ってシナリオをグループ化することができます。 シナリオ グループは、マネージャと概要ページの両方に表示されます。

複数のサーバ(データベース サーバ、アプリケーション サーバ、Web フロント エンド サーバ)から構成される分散サーバ環境では、展開されたすべてのサーバを保護するために個別のシナリオを作成する必要があります。 Is Alive チェックによってスイッチオーバーがトリガされた場合、影響を受けるサーバのみがレプリカにフェールオーバされます。 そのため、一部の操作は元のマスタ サーバに適用され、他の操作は失敗したシナリオ内のレプリカに適用されるなど、データの分割が発生し、パフォーマンスの問題が生じる可能性があります。

シナリオ グループを使用すれば、分散環境内のすべてのサーバを保護するシナリオなど、関連するシナリオを 1 つのエンティティとして管理できます。 たとえば、分散サーバ環境におけるエンド ツー エンドの保護について、データベース コンポーネントを保護する SQL シナリオがあり、アプリケーション サーバを保護するいくつかのアプリケーション固有シナリオがある場合があります。 その場合、シナリオ グループを使用して、スイッチオーバー プロパティを、個別のサーバ レベルではなくグループ レベルで設定することができます。

詳細については、「シナリオ グループ管理の有効化」を参照してください。

シナリオ グループ管理の有効化

シナリオ グループ管理により、関連する HA シナリオを 1 つのエンティティとして管理することができます。 スイッチオーバーを設定すると、1 つのサーバが失敗した場合、シナリオ グループ内のすべてのサーバが一度にスイッチオーバーされるため、データ分割の問題を回避できます。 シナリオ グループは、ハイ アベイラビリティ シナリオにのみ適用されます。

注: 必要なシナリオを手動で作成し、各シナリオを同じグループに割り当てて、グループ管理を有効にする必要があります。

シナリオ グループ管理を有効化する方法

  1. マネージャで、一元管理の対象となるグループ内で任意の HA シナリオの名前を右クリックします。
  2. コンテキスト メニューから[グループ管理の有効化]をクリックします。

    確認メッセージが表示されます。

  3. [OK]ボタンをクリックして次の手順に進みます。
  4. [プロパティ]タブをクリックし、[スイッチオーバー設定]プロパティ グループを展開します。
  5. グループ全体を 1 つのエンティティとしてスイッチオーバーする場合は、[グループとしてスイッチオーバー]に[オン]を設定します。
  6. [失敗した場合にグループ スイッチオーバーをトリガする]プロパティを展開し、失敗時にスイッチオーバーをトリガすべき各シナリオに対して[オン]を設定します。
  7. [アベイラビリティ シナリオ セット]プロパティを展開します。 このプロパティ内にリストされたすべてのサーバが失敗した場合、グループ全体がスイッチオーバーされます。 モニタするシナリオ グループの名前を追加し、グループ スイッチオーバーをトリガするそのグループ内のシナリオを選択します。

カスタム アプリケーション シナリオ グループの作成

シナリオ グループを作成する方法は 2 つあります。

注: 使用するシナリオ グループは事前に計画および作成することをお勧めします。 シナリオを特定のグループに割り当てたら、後で別のグループに移動することはできません。

新規シナリオ グループを作成する方法

  1. マネージャで、メニューから[シナリオ]-[新規グループ]をクリックするか、標準ツールバー上の[新規グループ]ボタンをクリックします。

    [新規グループ]フォルダがシナリオ ペインに追加されます

  2. フォルダを右クリックし、ポップアップ メニューから[名前の変更]を選択して、グループ名を変更することができます。または、現在の名前をダブルクリックして、新しい名前を入力することもできます。

    新しいグループ名は、シナリオ ペイン、シナリオ作成ウィザードの[グループ]ドロップダウン リスト、概要ページに表示されます。

    注: シナリオが定義されていない場合、空のシナリオ グループは概要ページには表示されません。

シナリオ グループのプロパティの設定

シナリオを作成する際は、シナリオ作成ウィザードを使用して、グループのプロパティを設定できます。

グループ プロパティには以下のものが含まれます。

注: 同じグループには 1 つ以上のアベイラビリティ シナリオ セットを含めることができますが、1 つのシナリオを 2 つの異なるセットに設定することはできません。

シナリオ グループの実行

シナリオ グループを実行する前に、CA ARCserve RHA では、グループ内のシナリオごとに実行前検証を実行し、エラーまたは警告をレポートします。 グループを実行するためには、グループ内のすべてのシナリオが実行前検証をパスする必要があります。

SQL Server 接続エラーを回避するには、マスタ サーバとレプリカ サーバで同じポートを使用していることを確認するか、SQL Server サービスがローカル システムとして実行されていることを確認します(これにより SPN が正しく設定されます)。

シナリオ グループを実行する方法

  1. 実行前検証に成功したら、グループ全体を実行するため、[今すぐ実行]をクリックします。

    [実行]ダイアログボックスが表示されます。

  2. 同期方法を選択して、[OK]をクリックします。 デフォルトでは、グループの同期方法は、グループ内の各シナリオに選択された方法を使用するよう設定されています。 または、すべてのシナリオに同じ方法を適用することもできます。

    グループ内のすべてのシナリオのステータスが「実行中」に変わります。

シナリオ グループの停止

現在実行中のシナリオ グループでシナリオを追加または削除する場合、グループを停止する必要があります。 グループを停止するには、そのグループ内のすべてのシナリオを停止する必要があります。 シナリオごとにマネージャのツールバーの[停止]を順にクリックします。 シナリオを停止することによって失敗が記録されることはありません。