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リストア方式

Agent for Microsoft SQL Server では、以下の方式のリストアを行うことができます。

データベースのリストア

データベース全体をリストアします。 選択したセッションがデータベース差分バックアップまたは部分フル バックアップの場合、最後に行われたバックアップは、データベースのフル バックアップである必要があります。 選択されたセッションが部分的な差分バックアップの場合、最後に行われたバックアップは、データベースのフル バックアップまたは部分フル バックアップである必要があります。

トランザクション ログのリストア

トランザクション ログをリストアします。 トランザクション ログのリストアは、トランザクション ログの「適用」とも言われます。 トランザクション ログのリストアでは、そのログに記録されている変更が Microsoft SQL Server によって再実行され、そのトランザクション ログをバックアップした時点でコミットされていなかったトランザクションがロールバックされます。

フル バックアップからのデータベースのリストアが完了すると、そのデータベースのバックアップ後に作成した差分バックアップ(存在する場合)、およびトランザクション ログのバックアップをロードできます。 トランザクション ログをリストアすることで、データベースを可能な限り最新の状態に回復できます。

トランザクション ログのバックアップは、バックアップされた順番にリストアされる必要があります。 Microsoft SQL Server は、データベースがバックアップされた日付とトランザクションがバックアップされた日付をチェックして、順番が正しいかどうかを確認します。

Microsoft SQL Server がトランザクション ログ バックアップの全シーケンスをロードした後、コミットされていないトランザクションは除き、データベースは最後にトランザクション ログのバックアップを実行した時点の状態にリストアされます。 Microsoft SQL Server では、ロールバックされない未コミット トランザクションは Microsoft SQL Backup Log トランザクションのみです。これは、リストア処理の一部としてロールバックされます。

注: トランザクション ログのリストアは元のデータベースに適用されるか、元のデータベースのリストアされたコピーに適用される必要があります。 そうしないと、ログは適切でないものになります。

ファイルとファイル グループのリストア

選択したファイルとファイル グループをリストアします。 ファイルとファイル グループは、ファイルまたはファイル グループのバックアップ、部分バックアップ、またはデータベース全体のバックアップからリストアできます。 ファイルまたはファイルグループをリストアするときはまず、フル バックアップ セッションからリストアし、任意に差分セッションからバックアップした後、フル バックアップまたは差分バックアップの後に行われるすべてのトランザクション ログのバックアップ セッションを実行します。 ファイルまたはファイル グループのリストアでは、最後のファイルまたはファイル グループのリストアの後、ただちにトランザクション ログをデータベースのファイルに適用する必要があります。

注: ファイルとファイルグループのリストアは元のデータベースに適用されるか、元のデータベースのリストアされたコピーに適用される必要があります。 そうしないと、ログは適切でないものになります。

部分的にリストア

部分リストアは常にプライマリ ファイルグループまたは新規データベースとして指定したその他のファイルグループをリストアします。 結果としてそのデータベースのサブセットが作成されます。 リストアされなかったファイル グループは、オフラインとしてマークされアクセスできません。

注: 部分リストアによって作成されたデータベースは、オフラインのファイル グループがリストアされていないので、データベース全体のバックアップには適していません。 このような状況を解決するには、Microsoft SQL Server Enterprise Manager または Management Studio を使用して、部分的にリストアされたデータベースに残りのファイル グループをリストアするか、データベース構造からそれらのファイル グループを削除します。

破損ページ修正

破損ているとマークされたディスクのデータのページのみをリストアします。 SQL Server 2005 は、残りの部分をそのまま変更せずに、データベースの破損部分を隔絶します。 完全復旧モデル データベースでこれが発生した場合、破損ページ修正が使用でき、データベースのリストアと比べて大幅な高速処理が可能です。 このリストアの依存性は、ファイルとファイルグループのリストアに似ています。

この処理には、オンラインとオフライン バージョンの両方があります。 [破損ページ修正 - オンライン]では、データベースはずっとオンラインのままになり、破損していないテーブルには引き続きアクセスできます。 [破損ページ修正 - オフライン]の場合、リストアが実行される前にログの末尾バックアップを使用してデータベースをオフラインにする必要があります。 オンライン修正では、SQL Server の Enterprise Edition が必要です。

注: 破損ページ修正のリストアは元のデータベースに適用されるか、元のデータベースのリストアされたコピーに適用される必要があります。 そうしないと、データとログは適切でないものになります。

重要: [セッションの自動選択]を選択した場合は、CA ARCserve Backup または BrightStor® Enterprise Backup の古いバージョンからのバックアップを使用してディスク上の別の場所にデータベースをリストアすることはできません。たとえば、ドライブ文字やディレクトリ パスが異なる場所へのリストアや、別のファイル名でのリストアはできません。 異なる場所へのリストアの詳細については、「セッションの自動選択を使用した、ディスクの代替場所へのリストア」を参照してください。