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ca_backup - スケジュール引数

ca_backup コマンドは、バックアップ ジョブ用のスケジュール方式を指定する手段を提供します。 選択した方式によって、バックアップを実行する日時、特定の日付に実行されるバックアップのタイプ、およびバックアップ メディアのローテーションが決まります。 選択可能な 3 つのスケジュール方法には、カスタム スケジュール、ローテーション スケジュール、および GFS ローテーション スケジュールがあります。

以下の ca_backup スケジュール引数では、「incr」は増分バックアップを示し、「diff」は差分バックアップを示します。

注: ca_backup コマンドがサブミットしたジョブが、スケジュールされた時刻よりも 1 時間遅れで実行される場合、夏時間(DST)の開始日における変更が原因の可能性があります。 これを避けるには、Microsoft の夏時間用のパッチをインストールしてオペレーティング システムを更新する必要があります。 詳細については、「Microsoft Daylight Saving Time Help and Support Center」を参照してください。

ca_backup コマンドには、以下のスケジュール引数が含まれます。

カスタム スケジュール

ca_backup コマンドには、以下のフィルタ オプションが含まれます。

ca_backup [-custom 
-repeat <months> <days> <hours> <minutes>]
-excludeday <Sun|Mon|Tue|Wed|Thu|Fri|Sat>*]
-method <incr|diff|full-clear|full-keep>]
-retrymissed_at <hh:mm:ss>|-retrymissed_after <minutes> [-retrymissed_maxtimes <count>]]
-worm]

-custom

バックアップ ジョブのスケジュール タイプをカスタム スケジュールとして指定します。 デフォルトでは、バックアップ ジョブに使用されるスケジュール タイプは、このカスタム スケジュールです。

-repeat <months> <days> <hours> <minutes>

-custom と共に使用します。 バックアップ ジョブの繰り返し間隔を指定します。 デフォルトでは、繰り返しの間隔はなく、ジョブは 1 度だけ実行されます。 繰り返し間隔を指定すると、ジョブはここで指定された分/時間/日/月ごとに実行されます。 このコマンドの構文では、月、日、時間、および分の各フィールドに値を指定する必要があります。

例: 繰り返しジョブを 26 時間ごと(1日に2時間を足す)に実行するようにスケジュールするには、「ca_backup -custom -repeat 0 1 2 0」と入力します。

-excludeday <Sun|Mon|Tue|Wed| Thu|Fri|Sat>

-custom と共に使用し、指定された日に繰り返しバックアップ ジョブを実行しないようにします。

-method <incr|diff|full-clear|full-keep>

カスタム スケジュールのバックアップ ジョブ方式を指定します。

incr

増分バックアップを実行するように指定します。

最後のフル バックアップまたは増分バックアップの実行後にアーカイブ ビットが設定されたファイルのみをバックアップします。 各バックアップ後に、アーカイブ ビットは次の増分バックアップ ジョブ中にバックアップされないよう再設定されます。

diff

差分バックアップを実行するように指定します。

最後のフル バックアップの実行後にアーカイブ ビットが設定されたファイルのみをバックアップします。 差分バックアップ ジョブはファイルのアーカイブ ビットをクリアしないので、前回の差分ジョブにおいてバックアップされたファイルも再びバックアップされます。 このバックアップ方式を使用した場合、増分バックアップよりもバックアップの処理に多くの時間がかかります。 しかし、マシンをリストアするために必要なメディアの数が少なくてすむため、サーバやワークステーションをリストアするにはこちらの方が適しています。

full-clear

ジョブが繰り返されるたびにフル バックアップが実行され、アーカイブ ビットがクリアされるように指定します。

full-keep

ジョブが繰り返されるたびにフル バックアップが実行され、アーカイブ ビットが維持されるように指定します。

-retention <days>

作成されたメディア プールに対するメディアの保存期間を日単位で指定します。

-retrymissed_at <hh:mm:ss>

指定された時間に失敗したターゲットのバックアップまたはコピーを行います。 ファイルがそれでも使用できない場合、CA ARCserve Backup はその情報をアクティビティ ログに記録し、ジョブの結果は[未完了]となります。

-retrymissed_after <minutes>

他のソース ファイルのバックアップがすべて終了した後で、指定した間隔(分)で失敗したターゲットのバックアップまたはコピーを行います。 ファイルがそれでも使用できない場合、CA ARCserve Backup はその情報をアクティビティ ログに記録し、ジョブの結果は[未完了]となります。

-retrymissed_maxtimes <count>

ファイルのバックアップまたはコピーを再試行する回数を指定します。

-worm

WORM(Write Once Read Many)オプションを使用して、すべてのカスタム スケジュール ルールに対してメディア データ保護を適用します。 このオプションを有効化すると、CA ARCserve Backup はバックアップ セッションをメディア上の既存のデータの最後に追加します。これは、WORM メディアを上書きまたは消去できないためです。

重要: CA ARCserve Backup は、マルチプレキシング バックアップ ジョブでの WORM メディアの使用をサポートしていません。 このため、デスティネーション オプションとして -multiplextape スイッチを含める場合は、-worm スケジュール オプションが無効化されます。

注:

ローテーション スケジュール

ca_backup コマンドには、以下の ローテーション スケジュール オプションが含まれます。

ca_backup [-rotation 
-mediapool <mediapool name>]
-jobunit <full|diff|incr|off> <append|overwrite> <media name>[ds]]
-saveset <no. of tapes>]
-retention <days>]
-retrymissed_at <hh:mm:ss>|-retrymissed_after <minutes> [-retrymissed_maxtimes <count>]]
-exception <full|diff|incr|off> <append|overwrite> <mm/dd/yy[yy]>]
-method <incr|diff|full>]
-worm]

-rotation

バックアップ ジョブのスケジュール タイプをローテーション スケジュールとして指定します。

-mediapool <mediapool name>

バックアップ ジョブに使用するメディア プールを指定します。 このスイッチは -rotation または -custom と共に使用する必要があります。

-jobunit <full|diff|incr|off> <append|overwrite> <media name> [ds]

各ジョブ単位は、日曜日から土曜日までのローテーション スキーマの曜日を表します。 同じローテーション スケジュール内で差分バックアップと増分バックアップを併用できないなど、一定の制約はありますが、各曜日をカスタマイズすることができます。 -jobunit スイッチは、最初が日曜日、次は月曜日、以下、順次各曜日に関連付けられます。 1 週間の各曜日分のスイッチはユーザが指定します。つまり、7 つの -jobunit スイッチが必要になります。 デフォルトでは、-jobunit スイッチで表されていない曜日は、すべてオフ日に設定され、その日のバックアップは行われません。 ‑jobunit スイッチを指定せず、週 5 日の増分バックアップと金曜日のフル バックアップを組み合わせるデフォルトのローテーション スケジュールを設定することもできます。 このスケジュールは、フロントエンドのバックアップ マネージャに表示されるものと同じです。

ds

ローテーション ジョブまたは GFS ローテーション ジョブの日次バックアップのステージングを有効化します。

ca_backup -diskstage コマンドによって開始されたローテーション ジョブでは、ディスク ステージング機能を有効にするには、各ジョブ単位にパラメータ「ds」を含む必要があります。 「ds」パラメータを含めないと、バックアップ セッションのデータはステージング デバイスに送信されません。

例えば、「my_jobs」を毎週月曜日に実行するフル ディスク ステージング バックアップ ジョブをスケジュールするには、以下のコマンドを使用します。

-jobunit off -jobunit full overwrite my_job ds -jobunit off -jobunit off -jobunit off -jobunit off -jobunit off 

注: 各ジョブ単位は、日曜日から土曜日までのローテーション スキーマの曜日を表します。

-saveset <number of tapes>

-rotation と共に使用します。 作成されたメディア プールの保存セットに保存するメディア数の最小値を指定します。

-retention <days>

作成されたメディア プールに対するメディアの保存期間を日単位で指定します。

-retrymissed_at <hh:mm:ss>

指定された時間に失敗したターゲットのバックアップまたはコピーを行います。 ファイルがそれでも使用できない場合、CA ARCserve Backup はその情報をアクティビティ ログに記録し、ジョブの結果は[未完了]となります。

-retrymissed_after <minutes>

他のソース ファイルのバックアップがすべて終了した後で、指定した間隔(分)で失敗したターゲットのバックアップまたはコピーを行います。 ファイルがそれでも使用できない場合、CA ARCserve Backup はその情報をアクティビティ ログに記録し、ジョブの結果は[未完了]となります。

-retrymissed_maxtimes <count>

ファイルのバックアップまたはコピーを再試行する回数を指定します。

回数オプションに利用可能な範囲は、1 から 12 回です。

-exception <full|diff|incr|off> <append|overwrite> <mm/dd/yy[yy]>

通常のローテーション スケジュールにおいて例外となる条件を指定します。 祝日やその他の事情で、特定の日にバックアップ ジョブに通常と異なる動作をさせる必要がある場合に便利な機能です。

-method <incr|diff|full>

スケジュール バックアップ ジョブの方式を指定します。

incr

スケジュール増分バックアップを実行するように指定します。

diff

スケジュール差分バックアップを実行するように指定します。

full

スケジュール フル バックアップを実行するように指定します。

-worm

WORM(Write Once Read Many)オプションを使用して、すべてのローテーション スケジュール ルールに対してメディア データ保護を適用します。 このオプションを有効化すると、CA ARCserve Backup はバックアップ セッションをメディア上の既存のデータの最後に追加します。これは、WORM メディアを上書きまたは消去できないためです。

重要: CA ARCserve Backup は、マルチプレキシング バックアップ ジョブでの WORM メディアの使用をサポートしていません。 このため、デスティネーション オプションとして -multiplextape スイッチを含める場合は、-worm スケジュール オプションが無効化されます。

注:

GFSローテーション スケジュール

ca_backup コマンドには、以下の GFS ローテーション スケジュール オプションが含まれます。

ca_backup [-gfsrotation
-mpoolprefix <mediapool prefix>] 
-jobunit <full|diff|incr|off>[ds]] 
-preservedaily   <no. of tapes>] 
-preserveweekly  <no. of tapes>] 
-preservemonthly <no. of tapes>] 
-retrymissed_at <hh:mm:ss>|-retrymissed_after <minutes> [-retrymissed_maxtimes <count>]]
-exception <full|diff|incr|off> <mm/dd/yy[yy]>] 
-method <incr|diff|full>]
-worm [daily] [weekly] [monthly]]

-gfsrotation

バックアップ ジョブのスケジュール タイプとして、GFS(Grandfather、Father、Son)ローテーション スケジュールを指定します。

-mpoolprefix <mediapool prefix>

-gfsrotation と共に使用します。GFS ローテーション ジョブで作成されて、そのスケジュールに関連付けられる 3 種類のメディア プール(日単位、週単位、月単位)を指定するためのプレフィックスとして使用されます。

例: プレフィックスが「GFSJOB1」の場合は、次の 3 つのプールが作成されます。GFSJOB1_DLY、GFSJOB1_WLY、GFSJOB1_MLY。

注: ターゲット グループがデデュプリケーション グループであるか、またはステージング グループがデデュプリケーション グループである場合は、-mpoolprefix スイッチを含めることはできません。

-jobunit <full|diff|incr|off>

ローテーション スケジュールの指定の場合と同じです。ただし、GFS ローテーションの場合、引数は選択された日に行われるバックアップのタイプを指定するものに限定されます。

-preservedaily <no. of tapes>

-gfsrotation と共に使用して、日単位のメディア プールの保存セットに保存するメディア数の最小値を指定します。

-preserveweekly <no. of tapes>

-gfsrotation と共に使用して、週単位のメディア プールの保存セットに保存するメディア数の最小値を指定します。

-preservemonthly <no. of tapes>

-gfsrotation と共に使用して、月単位のメディア プールの保存セットに保存するメディア数の最小値を指定します。

-retrymissed_at <hh:mm:ss>

指定された時間に失敗したターゲットのバックアップまたはコピーを行います。 ファイルがそれでも使用できない場合、CA ARCserve Backup はその情報をアクティビティ ログに記録し、ジョブの結果は[未完了]となります。

-retrymissed_after <minutes>

他のソース ファイルのバックアップがすべて終了した後で、指定した間隔(分)で失敗したターゲットのバックアップまたはコピーを行います。 ファイルがそれでも使用できない場合、CA ARCserve Backup はその情報をアクティビティ ログに記録し、ジョブの結果は[未完了]となります。

-retrymissed_maxtimes <count>

ファイルのバックアップまたはコピーを再試行する回数を指定します。

回数オプションに利用可能な範囲は、1 から 12 回です。

-exception <full|diff|incr|off> <mm/dd/yy[yy]>

ローテーション スケジュールの指定の場合と同じです。ただし、GFS ローテーションの場合、引数は除外日に行われるバックアップのタイプを指定するものに限定されます。

-method <incr|diff|full>

スケジュール GFS ローテーション バックアップ ジョブの方式を指定します。

incr

スケジュール増分バックアップを実行するように指定します。

diff

スケジュール差分バックアップを実行するように指定します。

full

スケジュール フル バックアップを実行するように指定します。

-worm [daily] [weekly] [monthly]

WORM(Write Once Read Many)オプションを使用して、すべての GFS ローテーション スケジュール ルールに対してメディア データ保護を適用します。 このオプションを有効化すると、CA ARCserve Backup はバックアップ セッションをメディア上の既存のデータの最後に追加します。これは、WORM メディアを上書きまたは消去できないためです。 このオプションを有効にすると、WORM メディア オプションを日次、週次、月次の GFS ローテーション ジョブに適用することも指定できます。

重要: CA ARCserve Backup は、マルチプレキシング バックアップ ジョブでの WORM メディアの使用をサポートしていません。 このため、デスティネーション オプションとして -multiplextape スイッチを含める場合は、-worm スケジュール オプションが無効化されます。

注:

詳細情報:

ca_backup - バックアップ マネージャ コマンド

ca_backup - 例