企業が扱う全データは、必ずしも1つにまとめて処理しなければならないわけではありません。多くの場合、バックアップの前にデータを論理的に関連付けられたグループにセグメント化しておくと効率的です。データをセグメント化しておくと、1回のストレージ処理に要する時間が短縮され、短いバックアップ期間を有効利用できるので、低速のネットワーク上でより優れたバックアップを実行できます。セグメント化しても、データはすべてバックアップできます。これは、1回のバックアップ処理に要する時間を短縮して、バックアップを数日に分けて実行するということになります。
たとえば、1テラバイトを月曜日から土曜日までかけて、毎晩20%ずつバックアップするという方法もあります。この方法では、100Base-TイーサネットLANで1日のバックアップ期間を5時間以内に抑え、1週間で1テラバイトすべてバックアップできます。また、この方法には、バックアップ単位をコンパクトにするほど検索範囲が絞り込まれ、データの検索とリストアが高速かつ容易になるという利点もあります。
この方法の短所は、毎日すべてのデータをバックアップできないという点です。多くの企業では、すべてのデータを毎日バックアップする必要があるので、この方法はあまり企業に適しているとは言えません。
バックアップのためのデータのセグメント化には、以下の方法があります。
データをセグメント化する場合は、転送速度の向上によって短縮された時間が、長い検索やネットワーク トラフィックの増大によって相殺されることのないように、データを合理的にグループ化する必要があります。
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