UNIX/Linux Data Mover には、さまざまな状況における Arcserve Backup の動作をカスタマイズするためのスイッチが含まれています。
スイッチの値をカスタマイズするには、Data Mover サーバで以下の環境設定ファイルを開きます。
/opt/Arcserve/ABcmagt/agent.cfg
以下の例は、agent.cfg 環境設定ファイル内で UNIX/Linux Data Mover のスイッチを設定するための構文を示しています。
注:必要に応じて、このセクションにスイッチを追加できます。
[260] #[Data Mover] NAME ABdatmov VERSION 17.0 HOME /opt/Arcserve/ABdatamover ENV CA_ENV_DEBUG_LEVEL=5 #ENV CA_ENV_NDMP_LOG_DEBUG=1 ENV AB_OS_TYPE=RHEL_2.6.18_I686 ENV DATAMOVER_HOME=/opt/Arcserve/ABdatamover ENV LD_LIBRARY_PATH=/opt/Arcserve/ABdatamover/lib:/opt/Arcserve/ABcmagt:$LD_LIBRARY_PATH ENV SHLIB_PATH=/opt/Arcserve/ABdatamover/lib:/opt/Arcserve/ABcmagt:$SHLIB_PATH ENV LIBPATH=/opt/Arcserve/ABdatamover/lib:/opt/Arcserve/ABcmagt:$LIBPATH BROWSER NDMPServer AGENT dagent
Arcserve Backup では、以下のスイッチを設定できます。
Arcserve Backup で、特定のメガバイト(MB)の増分ごとに事前警告がトリガされるようにします。
事前警告は、テープ メディアに関係があります。テープにデータが書き込まれている間、テープがいっぱいになりそうであれば、デバイスによって事前警告がトリガされます。たとえば、テープ容量が 1GB で、使用済み容量が 890MB であるとします。テープに書き込まれるデータに 890MB のデータがある場合、Arcserve Backup は事前警告メッセージをトリガできます。この警告によって、Arcserve Backup はそのテープを閉じ、次のテープにバックアップするようになります。
注:このスイッチは、テープ メディアへのバックアップのみに影響します。
指定した <値> MB のデータがテープに書き込まれるたびに、Arcserve Backup で早期警告メッセージをトリガします。
Arcserve Backup で事前警告メッセージをトリガしません。
例:
ENV CA_ENV_DEBUG_EARLY_WARNING=500
バックアップ中にテープに書き込まれたデータの量が 500MB、1000MB、1500MB などと等しい場合、Arcserve Backup で事前警告メッセージがトリガされるようにします。
Arcserve Backup で、特定の MB の増分ごとにステージング FSD しきい値を確認するようにします。
Arcserve Backup で、指定した <値> MB の増分ごとにステージング FSD しきい値を確認します。
Arcserve Backup で、50 MB の増分ごとにステージング FSD しきい値を確認します。
ベスト プラクティスとして、このスイッチの増分値を指定することをお勧めします。5 MB などの低い値を指定すると、Arcserve Backup では頻繁にステージング FSD しきい値を確認することになり、多くのシステム リソースが必要とされます。50000 MB などの高い値を指定すると、ステージング バックアップ ジョブの間、50000MB のデータが FSD に書き込まれるまで、Arcserve Backup はステージング FSD しきい値を確認しません。
例:
ENV CA_ENV_DEBUG_MB_CHECK_THRESHOLD=100
Arcserve Backup で、ステージング バックアップ ジョブ中に 100MB のデータが FSD に書き込まれるたびにステージング FSD しきい値を確認するようにします。
FSD セッションの理論上のファイル サイズ制限を定義します。
Arcserve Backup は、FSD へのバックアップ セッションごとにセッション ファイルを生成します。セッション ファイルのサイズがオペレーティング システムのファイル サイズ制限の範囲内である場合、Arcserve Backup は拡張されたセッション ファイルを生成します。たとえば、オペレーティング システムのファイル サイズ制限が 1 GB であるとします。バックアップ セッションのサイズは 2.5 GB です。その場合、Arcserve Backup は 3 つのセッション ファイルを生成します。
ユーザ定義値が 100 の場合、Arcserve Backup では、100 MB のバックアップ データごとに、バックアップ セッションを新しいセッション ファイルに分割します。このオプションを使用して、Linux のようなさまざまなプラットフォームでファイル サイズ制限をテストできます。Linux では、単一のファイルで大容量のサイズが許可されています。
以下の点に注意してください。
例:
ENV CA_ENV_SNAPIN_FILE_LIMIT=100
Arcserve Backup で、100 MB のバックアップ データごとにセッション ファイルを分割するようにします。
Data Mover デバイス コンポーネント用のデバッグ情報のレベルを定義します。Arcserve Backup は、デバッグ ログ ファイルを生成し、以下のディレクトリ内に保存します。
/opt/CA/ABdatamover/logs/dagent.log
ベスト プラクティスとして、ログ レベルには 1 から 3 の間を指定することをお勧めします。詳細なデバッグ情報が必要とされる場合は、5 を指定します。
Arcserve Backup に、エラーと警告メッセージのみが表示されます。
Arcserve Backup に、より多くのデバッグ情報が表示されます。
Arcserve Backup に、最も多くのデバッグ情報が表示されます。
Arcserve Backup に、詳細なトレース情報が表示されます。
注:デバッグ レベルを 6 にすると、大量のログ メッセージが生成されます。
例:
ENV CA_ENV_DEBUG_LEVEL=5
Arcserve Backup で、最も多くの量のデバッグ情報を表示するログ ファイルが生成されます。
Data Mover の NDMP サーバ コンポーネント用のデバッグ情報のレベルを定義します。Arcserve Backup は、デバッグ ログ ファイルを生成し、以下のディレクトリ内に保存します。
/opt/Arcserve/ABdatamover/logs/NDMPServer.log
ベスト プラクティスとして、ログ レベルには 0 を指定することをお勧めします。
Arcserve Backup で、クリティカルなエラーのみが記録されます。
Arcserve Backup で、詳細なデバッグ情報が記録されます。
例:
ENV CA_ENV_NDMP_LOG_DEBUG=1
Arcserve Backup で、詳細なデバッグ情報を含むログ ファイルが生成されます。
ファイル システム エージェントまたは Agent for Oracle の開始を試行した後に、デバイス エージェントが待機する時間を定義します。デバイス エージェントが、指定した時間内に、ファイル システム エージェントまたは Agent for Oracle を開始できなかった場合や、ファイル システム エージェントまたは Agent for Oracle と通信できなかった場合、そのジョブは失敗します。
以下の推奨事項を確認してください。
注:バックアップ前スクリプトの詳細については、「管理者ガイド」を参照してください。
例:
ENV CA_ENV_AGENT_TIME_OUT=600
Arcserve Backup で、ジョブが失敗するまで 600 秒(10 分)待機するようにします。
テープ スパン操作のタイムアウト値を定義します。スパン テープの処理中に、Arcserve Backup プライマリ サーバは Data Mover サーバと通信します。Data Mover サーバが、タイムアウト時間内にプライマリ サーバと通信できなければ、ジョブは失敗します。
注:このスイッチは、通常再設定を必要としません。
例:
ENV CA_ENV_TAPE_SPAN_TIME_OUT=600
Arcserve Backup で、ジョブが失敗するまで 600 秒(10 分)待機するようにします。
FSD パージ操作のタイムアウト値を定義します。FSD からデータをパージする際、Arcserve Backup プライマリ サーバは Data Mover サーバと通信します。Data Mover サーバが、タイムアウト時間内にプライマリ サーバと通信できなければ、ジョブは失敗します。
注:このスイッチは、通常再設定を必要としません。
例:
ENV CA_ENV_FSD_PURGE_TIME_OUT=600
Arcserve Backup で、ジョブが失敗するまで 600 秒(10 分)待機するようにします。
テープ ドライブのクリーニング操作のタイムアウト値を定義します。テープ ドライブをクリーニングする際、Arcserve Backup プライマリ サーバは Data Mover サーバと通信します。Data Mover サーバが、タイムアウト時間内にプライマリ サーバと通信できなければ、ジョブは失敗します。
注:このスイッチは、通常再設定を必要としません。
例:
ENV CA_ENV_CLEAN_DRIVE_TIME_OUT=600
Arcserve Backup で、ジョブが失敗するまで 600 秒(10 分)待機するようにします。
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