High Availability (HA)はフォールトトレラント システムと結びついていることが多く、コンポーネントの障害や計画された停止時においてもシステムが稼働を継続できます。フォールトトレラントなシステムでコンポーネントの障害が 1 つ発生しても、ユーザに意識させることなく代替コンポーネントがそのタスクを引き継ぐため、システムが中断することはありません。Arcserve Backup における一元管理機能を維持するには、24 時間 365 日のデータ保護を提供する高可用性はますます重要になっています。特に、Arcserve Backup ドメインの一元管理センターとして主要な役割を果たすプライマリ サーバにとって重要といえます。
Arcserve Backup サーバのクラスタ対応インストールを実行する前に、以下を考慮する必要があります。
クラスタ対応として展開される Arcserve Backup サーバの決定
一元管理環境では、通常、クラスタ保護により HA 機能を実現するには Arcserve Backup プライマリ サーバが適した候補として考えられます。しかし、クラスタのメンバ サーバもサポートされます。
注:The setup program for cluster machines does not support remote installation of the Arcserve Backup base product or the Arcserve Backup agents.Arcserve Backup エージェント(たとえば Agent for Microsoft SQL Server または Agent for Microsoft Exchange Server)に関するこのリモート インストールの制限は、仮想ホストを使用している場合のみ当てはまります。クラスタの物理ホストを使用した Arcserve Backup エージェントのリモート インストールはサポートされています。
Arcserve Backup HA サーバとして展開されるクラスタ ノードの決定
クラスタ システムには、いくつかのクラスタ ノードが含まれる場合があります。クラスタ環境では、アクティブなノードとして設定された 1 つのノードと、パッシブ ノードとして設定された 1 つ以上のノードが必要です。通常は「アクティブ × 1 + パッシブ × 1」ソリューションが使用されますが、「アクティブ× 1 + パッシブ × 複数」ソリューションを使用することも可能です。
Arcserve Backup のインストール先
実運用環境では、1 つのクラスタ システムを複数のクラスタ対応アプリケーションが共有する場合もあります。各々のクラスタ対応アプリケーションには、独自の仮想名と IP アドレス、および専用の共有ディスクが必要です。Arcserve Backup の展開には、以下の 3 つの選択肢があります。
仮想名/IP アドレスおよび共有ディスクのコンテナとして専用グループを作成し、Arcserve Backup をこの新しいグループに展開することが推奨されます。この方法の利点は、フェールオーバのリスクをグループ内にとどめ、他のアプリケーションには及ばないようにできることです。たとえば、Arcserve Backup サーバのフェールオーバが SQL Server に影響を及ぼすことはありません。
他のクラスタ対応アプリケーション(SQL Server Cluster など)はそれぞれ独自のグループを作成して、アプリケーションが指定したリソースを管理します。Arcserve Backup をこれらと同じグループの共有ディスクにインストールし、既存のアプリケーションとグループを共有することができます。
使用する Arcserve Backup データベース タイプの決定
Arcserve Backup プライマリ サーバは、バックエンド データベースとして、ローカル Microsoft SQL Server 2014 Express Edition、およびローカルまたはリモートの Microsoft SQL Server の使用をサポートしています。ただし、クラスタ対応プライマリ サーバがサポートしているのは、以下のシナリオのみです。
SQL Server クラスタを購入せず、限られた SQL Server 2014 Express の機能で十分であるならば、それが一番よい選択肢です。
注:MSCS クラスタ環境では、Arcserve データベースが SQLE である場合、Arcserve Backup データベース サマリ(データベース マネージャ上)はインストール パスの物理名を仮想名の代わりに表示します。
既存の SQL Server クラスタが実稼動環境に存在する場合は、そのクラスタを Arcserve Backup のデータベースとして使用できます。
注:Arcserve Backup では、NEC CLUSTERPRO/ExpressCluster 環境において、Arcserve Backup データベースに Microsoft SQL Server をローカルでインストールすることはできません。
リモート SQL Server を Arcserve Backup データベースとして選択することもでき、これにより 24 時間 365 日の安定したサービスが提供されます。
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